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みどり花コラム
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花だけでは見分けがつかない<br/>(写真はアメリカタカサブロウ)

花だけでは見分けがつかない
(写真はアメリカタカサブロウ)

「タカサブロウ」という植物をご存知でしょう。知らない方は「誰の事?」などと勘違いされますが。田の畔などによく見られる野草です。ところが、最近「アメリカタカサブロウ」という外来種にほとんどが入れ替わっているようです。
判別するには実を分解して、種に翼があればタカサブロウ、ないのがアメリカタカサブロウと図鑑などには書かれています。

 

このような置き換わりは他にもたくさんあって、「スズメノカタビラ」も同じように紛らわしい仲間が増えています。これも道ばたや空き地などでよく目にします。これが、「ツルスズメノカタビラ」に置き換わっているというのです。見たところほとんど違いはなく、匍匐する茎から根を出すものをツルスズメノカタビラというそうです。両者ともに形態が極めて似ているとともに生育環境も同じなので、入れ替わってもすぐにはそれと気づかないのです。

確かに分類学的には違いがあって、これが「外来種の侵入で問題だ」ということもできますが、気にしすぎると自然観察ハンドブックなどに出てくる一般的な植物の名前も決められなくなってしまいそうです。

 

自然観察会などでは、よく知られた名前の方を紹介していますし、それで問題はないと思っています。それにアメリカタカサブロウの実物を観察していると、種に小さめの翼が付いた中間的な個体も見かけますから、もしも私が講師なら同じものとみなして、タカサブロウと説明しそうです。まずは一般的な名前から覚えても、そのうち少しの違いに気づくことがあります。知らないうちに似たような外来種に取って代わられているのかもしれません。詳しく調べて違う植物だと知ったとき、あなたは分類の迷宮に一歩足を踏み入れたのです。

 

緑花文化士 逸見 愉偉

2020年8月掲載

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