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みどり花コラム
キンセンカ、ホンキンセンカ
‘ホンキンセンカ‘冬知らず

‘ホンキンセンカ‘冬知らず

1995年5月、母の友人たちと「トルコ花の旅」をしました。エフェソス近くの、聖母マリアが晩年を過ごしたと言われる家を訪れたときのことです。前庭に植えられているキンセンカ(Calendula officinalis)を見て、同行者の一人が「金盞花も有名になったものね、マリア様に供えられている」と言いました。「キンセンカは元々こちら、地中海沿岸域の花なのですよ」と私。「エー、日本の仏様のお花じゃないの?」と小母様達。江戸時代にはもう渡来していたのですから無理もありません。金盞花とは花の形を金の盞(さかずき)に見立てての名前と言われています。

 

キンセンカの花は直径10㎝程ですが、ホンキンセンカ(Calendula arvensis)と呼ばれる直径2㎝位の小さな花もあります。キンセンカの方が花が大きく見栄えがするためか広く普及したのですが、ホンキンセンカはキンセンカよりも先に日本に渡来したので、牧野富太郎博士が先に渡来した方をホンキンセンカと命名されました。どちらも太陽が大好きで(それ故のギリシャ神話もあるようですが)、日が当たらないと開花しません。

 

今でも仏花のイメージの強いキンセンカですが、暖地では冬の花壇を彩ってくれる優秀な花です。一方ホンキンセンカの1品種である「冬知らず」なら、時に氷点下10℃になることもある八ヶ岳南麓の我が家でも咲いています。キンセンカは八ヶ岳周辺では無理ですが、東京など多くの地域では、秋蒔きの早春花としてもっと利用されてもいいと思います。花の少ない冬場の花壇を飾る花として、ホンキンセンカ、キンセンカとももう少し大事にされてもよい花ではないでしょうか。

(緑花文化士 佐藤 久江)

2019年2月掲載

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