公園文化ロゴ
緑・花試験 公園・夢プラン大賞
公園文化ロゴ
緑・花試験 公園・夢プラン大賞
公園文化を語る 公園の達人 公園管理運営「チャレンジ!」しました 公園とSDGs 生きもの小話 みどり花コラム アートコラム 花みどり検定 公園の本棚 世界の公園 たまて箱 公園”Q&A /
みどり花コラム
セイダカアワダチソウの話
最近では、一面のセイタカアワダチソウを見ることは少なくなりました

最近では、一面のセイタカアワダチソウを見ることは少なくなりました

かつてどこにでもたくさん生えていて、空き地を埋め尽くす勢いだったこの花も、最近は少なくなったと思いませんか。

 

最盛期は昭和50年くらいからで、在来の植物を駆逐してしまい、あの粉っぽい黄色い花が花粉症の原因と誤解されたものです。セイダカアワダチソウはキク科の虫媒花で花粉も比較的大きく飛散しにくいので、花粉症の原因ではなさそうです。ブタクサやオオブタクサと混同されたものでしょう。もちろん、この花は外来植物です。以前はなかったものが日本の生態系を壊すと考えて駆除もしていましたが、刈り取りにも強く根絶は難しいものでした。

 

しかし平成になるころから、だんだん減って来ます。一種の連作障害のようなもので、土地の栄養を使い果たしてしまうと、背も低くなり他の植物に場所を譲るようです。たとえばススキやチガヤなど、比較的栄養の少ない土地でも育つことができるものに譲ります。こうして、空き地の植物は毎年のように変化していて、草原はいずれ林になり森になっていくのです。

 

今は復興途上で土地の開発が盛んな東北地方がセイダカアワダチソウの多いところになっているようです。

 

現在、セイタカアワダチソウより問題視されているのは「特定外来生物」に挙げられるもので、在来種と交雑したり生態系に甚大な影響をおよぼしたりするものです。たとえば「アレチウリ」などは草むらを覆いつくして他の植物を枯らしてしまいます。その実には鋭い棘があって誰が運ぶのか不思議です。また、「オオキンケイギク」もそうです。公園や家庭の庭などで咲き誇っている場所があります。栽培も移動も禁止ですから花がきれいでも油断できません。持ち帰って植えたりしないようにしてください。

 

緑花文化士 逸見愉偉

2017年10月掲載

鋭いトゲが見るからに痛そうなアレチノウリの実

鋭いトゲが見るからに痛そうなアレチノウリの実

区切り線
過去記事一覧
雑木林~私の大好きな庭
名札の問題
ミソハギ ~盆の花~
葛粉についてもっと知りたくて
明治期にコゴメガヤツリを記録した先生
「ムラサキ」の苗を育てる
活躍広がる日本発のDNA解析手法 植物の”新種”報告がまだまだ増えそう!
地に咲く風花 セツブンソウ
稲架木はさぎに会いに
クリスマスローズを植物画で描く
カラムシ(イラクサ科)
園芸と江戸のレガシー
植物標本作りは昔も今もあまり変わらず
カポックの復権
オオマツヨイグサ(アカバナ科)
森の幽霊? ギンリョウソウ
ジャカランダの思い出
水を利用してタネを散布する植物
都市緑化植物と江戸の園芸
スノードロップの季節
枯れるオオシラビソ 蔵王の樹氷に危機
シモバシラ
葛布くずふの話
琥珀
うちの藪は深山なり
神社で出会った木々
光を効率よく求めて生きるつる植物
モッコウバラとヒマラヤザクラ
志賀直哉と赤城の躑躅つつじ
花のきょのいろいろ
桜の園芸文化
動物を利用してタネを散布する植物
お餅とカビ
危ない!お豆にご用心
風を利用してタネを散布する植物
山椒の力
土佐で見たコウゾの栽培
「大伴家持の愛した花 カワラナデシコ」
「シアバターノキ」とブルキナファソ
白い十字の花、ドクダミの魅力
いずれアヤメか
すみれの花咲く頃
シマテンナンショウの話
セツブンソウ(節分草)
ハイジとアルプスのシストの花
年賀状 再び
開閉するマツカサ
和の色、そして、茜染めの思い出
いわしゃじんを毎年咲かせよう
知らないうちに
ボタニカル・アートのすすめ
ハマナスの緑の真珠
恋する植物:テイカカズラ
マメナシを知っていますか?
桜を植えた人
春の楽しみ
みゆちゃんのわすれもの
遅くなってゆく年賀状
イソギクは化石のかわりに
イノコズチの虫こぶ
ヒマラヤスギの毬果
私たちのくらしと海藻
河童に会いに
カラスビシャクを観察して
何もかも大きい~トチノキ~
キンラン・ギンラン
早春の楽しみ
キンセンカ、ホンキンセンカ
カラスウリの魅力
イチョウ並木と精子
コスモスに秘められた物語
「蟻の火吹き」の語源について
新しい植物分類
サルスベリ(猿滑、百日紅)
小松原湿原への小さな旅
野生植物の緑のカーテン
江戸の文化を伝えるサクラソウ
工都日立のさくら物語 ―大島桜と染井吉野―
ニリンソウ(キンポウゲ科イチリンソウ属)
能楽と植物
サカキの冬芽と花芽
ケンポナシみつけた
セイダカアワダチソウの話
ヒガンバナ、そしてふるさと 
いにしえの薬草‘ガガイモ’
トリカブトの話し
ツユクサ、花で染めても色落ちしてしまう欠点を逆利用!
アサギマダラ
「思い込み」の桜
常磐の木 タチバナ
柿とくらし
植物に親しむ


TOPに戻る