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みどり花コラム
白い十字の花、ドクダミの魅力
半日陰地に一面に咲いているドクダミ

半日陰地に一面に咲いているドクダミ

ドクダミが庭や空き地などの湿り気のある半日陰地に群生して一面に花を咲かせている姿は美しいですが、花1輪にも別の美しさがあります。葉などに傷をつけない限り、ほとんど臭わないので、あまり触れないようにして観察してみましょう。4枚の白い花びら(植物学的には総苞)が十字に並び、清楚な感じがして、私の好きな野草の1つです。ただ、一度繁茂すると除去するのが大変で、引き抜くと、地下茎が途中から切れ、残った地下茎からまた芽を出し、かえって数を増やしてしまう結果となります。しかも、葉や茎に傷がついたときの匂いが良くないので、多くの方が嫌うのもうなずけます。

 

花びらには大中小の3通りの大きさがあります

花びらには大中小の3通りの大きさがあります

この4枚の花びらには大・中・小、3通りの大きさがあります。小さい花びらの反対側に大きいのがあり、左右両側に中くらいの2枚があります。花が小さい蕾のときにまず小さい花びらが蕾を包むようにして保護し、次に中くらいの2枚が左右からその上を包みます。そして、最後に全体を大きい花びらが包むので、大きさが少しずつ大きくなるのです。当然、花が開く際はこの逆の順に開きます。大きい花びら1枚が先に開き、次いで中くらいのが、最後に小さいのが開いて、開花となります。

 

 

 

花びらが開く順

 

ドクダミの1輪の花はたくさんの小さな花(小花といいます)が短い棒状の茎の周りにびっしり集まり、花序を形成しており、その下に4枚の花びらがあります。一般に花序のすぐ下にある葉で、色・形・大きさのどれかが普通の葉と異なる場合その葉を総苞そうほうといいます。ミズバショウの花の大きな白い葉やアンスリウムの赤い葉は総苞ですし、キク科の花の普通の花なら萼に当たる部分も総苞なのです。ですから、これまで花びらという言葉を使ってきましたが、植物学的には総苞というのが正しいのです。ただ、総苞ではなく、苞という考えもあります。

 

一般には嫌われ者ですが、葉が赤・黃・白・緑になる五色ドクダミや花が八重になる八重ドクダミなど観賞価値が高く魅力的な園芸品種が育成されており、庭園や家庭などに植えられることもあります。その上、干した葉を煎じてドクダミ茶としたり、天ぷらの際時期によっては具材を手軽に1品増やすこともできます。さらには、薬草としてもよく知られ、日本薬局方に十薬(ドクダミの別名)という名で収載されており、効能や効果が薬理的に認められている植物でもあるのです。

 

緑花文化士 柴田 規夫

2021年6月掲載

 

五色ドクダミ

五色ドクダミ

八重ドクダミ

八重ドクダミ

 

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