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みどり花コラム
新しい植物分類

最近、植物の話をしていて、「その花は何科ですか」と聞かれるとあわててしまいます。植物の分類が、新しい手法による分類に変更されているため、その都度、新しい分類表で確認する必要があるためです。谷間の百合ともいわれるスズランは、ユリ科ではなくなりキジカクシ科となりました。赤や黄色に紅葉するカエデの仲間は、カエデ科ではなくムクロジ科となり、カエデ科はなくなりました。スギはスギ科でしたが、スギ科がなくなり、ヒノキ科に入ります。

 

 

新しい方法とは、今まで行われてきた茎・葉や花などの形を比較して分類する方法にDNA(葉緑体DNA)の遺伝情報をもとにした分子系統学の見解を合わせて考える方法です。系統が違うのに、姿形が同じなので同じ仲間になっていたものがわけられ、整理されました。今までの分類では、被子植物を、単子葉植物と双子葉植物の二つに分けて、さらに、双子葉植物を合弁花類と離弁花類に分けましたが、新しい分類では、原始的な双子葉植物、単子葉植物、真正双子葉植物の三つに分けます。双子葉植物を、合弁花類と離弁花類に分けないなど、今までの分類表とはかなりの相違点があり、注意が必要です。

 

 

私の手元にある本や図鑑は、これまでの分類体系のものばかりですので、科名を書くときは新しい分類表(APG分類体系)で確認しています。新しい分類体系による図鑑も出版されていますし、私の家に届く園芸のカタログも新しい分類に基づいた科名になってきています。今後はどんどん新しい方法による科名に書きかえられていくことになるでしょう。図鑑により科名が異なるなどの混乱は避けられませんが、今までの本や図鑑が役に立たなくなるのではありません。植物が変わるわけではないし、分布が変わるわけでもありませんので、科名や属名以外は問題ないと考えてよいと思います。これから図鑑を買う場合は、新しい分類表のものにしますが、使い慣れた図鑑も大切にしたいと思っています。
 

(緑花文化士 豊島秀麿) 2018年8月掲載

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