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公園管理運営チャレンジしました

実施した訓練での課題を次年度に活かす
登りの斜面においては、 頭部を前進方向になるように方向を変え搬送

登りの斜面においては、 頭部を前進方向になるように方向を変え搬送

2019年の訓練では、あらかじめ役割分担を設定したため、円滑な救助作業、避難誘導作業や、来園者の避難誘導訓練を実際に行うことができました。また、消防署員から止血方法などの応急処置の実技を学ぶこともでき、多くの成果が得られました。さらに、猟友会員から森林公園内にはイノシシが3家族40頭くらいいることや、イノシシから身を守る保身技術を教えていただき、来園者だけでなく、応急対策訓練で講師を務めた消防署員も熱心に聞き入っていました。一方で、止血法は教えてもらったけれど、そのほかの応急処置なども知りたい、実際の勤務体制に合わせた訓練も必要ではないか、という意見が参加者から聞かれました。

 

このため、2020年は、これらの課題を踏まえ、骨折したときの添え木の当て方等、ケガに対処する方法を講習内容に加え、更に少人数でも急斜面を担架で負傷者を運べるよう2~3人で搬送できる担架を購入し、実践することとしました。また、2019年は平日の実施でしたが、2020年は来園者の多い日曜日の開催としました。開催した日曜日は、他の大規模イベントを実施していたため、園内の道路の渋滞により講師である消防署員が講習時間までに到着できず、私が口頭でポイントを説明する、というハプニングもおきました。このように、繁忙日に事故が起きた場合、救急隊員の到着まで時間がかかる可能性があることもわかり、ビジターセンター“バードピア浜北”の職員だけでなく、木工体験館や森の家職員など森林公園の管理運営に関わる施設の職員も実践訓練を積んでおく必要があること、来園者にも適宜手伝っていただけるような声掛け方法なども学ぶ必要があるとわかりました。

そこで、今年(2021年)は職員が少ない状況下でどのように避難誘導及び救出ができるのか、一般来園者に負傷者救出の応援をお願いして救出が円滑にできるのか等を確認する内容を考え、11月中旬に実施の準備をしています。

森林公園という立地から、イノシシが出ることは仕方のないことです。それをあきらめるのではなく、いざというときにきちんと対応できるよう、毎年課題を確認しながら今後も「獣害対応防災訓練」を実施し、安心安全な公園管理運営を実施していきたいと考えています。

 

◆関連ページ

静岡県立森林公園 https://kenritsu-shinrinkouen.jp/

 

※文中に出てくる所属、肩書、情報などは、掲載時のものです。(2021年11月掲載)

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