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第13回 公園のイベントを通して子供たちに「外遊び」を提供!

第13回目は、福岡市の雁の巣レクリエーションセンター(以下、ガンレク)で子供たちに外遊びの楽しさを知ってもらうためにイベントを実施している伊藤荘一郎さんの「チャレンジ!」をお届けします。

雁の巣レクリエーションセンター 伊藤荘一郎さん
雁の巣レクリエーションセンター 伊藤荘一郎さん

あらゆる人に運動の機会を提供するスポレク・フィールド
ウォーキングコースを設置し、100万歩歩くと表彰する制度を設けている。

ウォーキングコースを設置し、100万歩歩くと表彰する制度を設けている。

ガンレクには、球技場、野球場などが複数あり、地域のスポーツチームが大会会場や練習場として利用しています。それに加え、1周2.7キロのウォーキングコースや、ブランコ、滑り台など遊具のある広場もあり、様々な世代の人々が利用をしています。私たちガンレクスタッフは、“生涯スポーツと障がい者スポーツ”の普及啓発をすべく、幼児から老年まであらゆる人がスポーツや体を動かす活動ができるサービスを提供するよう努めています。

中でも、「子育て・子育ち」を積極的に応援しており、自転車に乗れない子が親子で特訓する「自転車の乗り方教室」や走るのが苦手な子を対象に、運動会で少しでも速く走れるようになる事を目指す「運動会応援!かけっこ上達教室」を定期的に開催しています。更に、管理の過程で出てくる植物廃材(芝)をリサイクルして、2016年から芝生広場を作る取り組みを始めました。「はだしの原っぱ」という愛称をつけたこの芝生広場は、子供たちがはだしで走り回れる広場になるよう、トゲのある雑草等を除去してリサイクルの芝を植え、毎年少しずつ面積を拡大させています。子供たちにもっと「はだしの原っぱ」で身体を動かして遊んでもらいたいという思いから、利用者が少ない平日の午後に小学生を対象としたイベント「はらっぱの大将と遊ぼう!」を実施することにしました。

親子で自転車に乗る練習をする、自転車の乗り方教室。

親子で自転車に乗る練習をする、自転車の乗り方教室。


遊びの指導者は「はらっぱの大将」
近隣の2つの小学校へ配布と小学校区へ回覧したイベントチラシ。

近隣の2つの小学校へ配布と小学校区へ回覧したイベントチラシ。

今の子供たちは、親世代に比べて外遊びの機会が減っているといわれている※1ことや子供の成長期における外遊びの大切さ※2から、「はだしの原っぱ」で実施するイベントは、外遊びが楽しめるものが良いのではないかと考えました。そこで、昔から子供たちが楽しんできたバッタとりやかくれんぼ、紙飛行機飛ばし、ケイドロ(警察と泥棒に分かれてチームで行う鬼ごっこ)など、遊びの中で、コミュニケーション能力や想像力を育むことのできるプログラムを中心とした外遊び体験を、小学校1~4年生を対象に、2017年(平成29年)10月から11月中の平日の放課後(16:15~17:30)に全5回、定員10名程度で実施することにしました。

イベントを進行する指導者「はらっぱの大将」は、子供たちが親しみやすく、かつ保護者にも見た目でインパクトを与えるキャラクターづくりにこだわりました。これは、イベントチラシを見た際に、まずは興味を持ってもらう事をねらいとしています。

2017年9月上旬に近隣の小学校などにイベント「はらっぱの大将と遊ぼう!」のチラシを配布した所、「はらっぱの大将」のインパクトが功を奏し、定員10名のところ小学校1年生から4年生まで計15名の応募がありました。定員の1.5倍の応募となるため、指導者「はらっぱの大将」に、サポートスタッフを1名増やす事で、15名全員受け入れる事にしました。

 

※1 (株)第一生命経済研究所(2008)小学生の放課後の過ごし方の実態と母親の意識

※2 文部科学省HP 子供の体力向上

http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/youjiki/index.htmなど)

大将の格好やしゃべり方にもこだわり、子供たちと接した。

大将の格好やしゃべり方にもこだわり、子供たちと接した。


子供たちの気づきを促す
はだしになって芝生の上で「すもう」をする子供たちと大将。

はだしになって芝生の上で「すもう」をする子供たちと大将。

「はらっぱの大将と遊ぼう!」では、単に外遊びをしておしまい、では無く、やってみた感想を言葉にしてみんなで考え、次の活動に反映させるようにしました。たとえば、ケイドロであれば1回実施した後に、意見を出し合ってルールを改善したり、紙飛行機飛ばしでは、翼をどうすればよく飛ぶようになるのかなど、より楽しく遊ぶことのできる工夫や仲間と協力したり、時には競争して切磋琢磨することの大切さに気づくことができるよう、指導者である大将がサポートしていきました。各回の最後には、遊んだ内容について感想や日ごろの遊びについて話してもらい、コミュニケーションを図ると共に、子供たちに活動の気づきを促すようにしました。

この結果、参加した多くの子供たちが、家に帰ってからもイベントの話をするほど「楽しかった」と感じていたこと、保護者からは親子の会話が増えたことや子供の自主的な行動が見られるようになり高い評価が得られたことが、イベント後のアンケートから分かりました。また、大将というキャラクターは、子供たちに親しみを感じさせ、活動に関心をひきつけることができたことも明らかになりました。

誰の紙飛行機が一番遠くまで飛ぶか、競争することも楽しむ子供たち。

誰の紙飛行機が一番遠くまで飛ぶか、競争することも楽しむ子供たち。


外遊びが楽しめる公園へ
子供たちの希望で実施した泥んこ遊び。全身で楽しんでいた。

子供たちの希望で実施した泥んこ遊び。全身で楽しんでいた。

 

昨年の活動が好評であったため、今年度春、夏、秋にそれぞれ5回ずつ「はらっぱの大将と遊ぼう!」子供たちの意見を反映させながら開催します。6月の活動では、海岸の生き物の観察をしたり、雨を活用してウォータースライダーをするなど、公園資源や季節を活かした活動を実施しました。8月には、夏ならではの活動として、水鉄砲合戦や海辺遊びとスイカ割りなどを予定しています。

また、昨年の反省を踏まえると、プログラムの内容によっては、指導者1名、サポート1名の2名体制では不十分だと感じることもありました。今年6月に実施した活動では、定員を絞りましたが、今後は実施体制について検討する必要があると感じています。外遊びの指導者は、担当するスタッフが演じることのできる、親しみのあるキャラクターであれば「大将」でなくても良いので、他にも指導員になることのできる素質を持ったスタッフがいれば、定員や実施回数を増やすこともできるのではないかと考えています。

今後も、「はらっぱの大将と遊ぼう!」をはじめとする外遊びイベントを続けていくことによって、一人でも多くの子供たちに外遊びの楽しさを知ってもらうと共に、地域の人々に「外遊びのできる公園」としてガンレクを認識してもらいたいと考えています。

 

※文中に出てくる所属、肩書、情報などは、取材時のものです。(2018年8月掲載)

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過去記事一覧
第26回 地域と協働したプロジェクト
第25回 地域住民の意見を聞きながら公園の魅力を維持・向上させる
第24回 Stay Homeでも公園を楽しむ
第23回 できる人が、できる時に、できることを
第22回 雪を有効活用して公園に笑顔を
第21回 地域をつなぎ、喜びを生み出す公園
第20回 絵本の世界を楽しみながら学ぶことのできる公園
第19回 全国に注目されるゴキブリ展を開催
第18回 大蔵海岸公園のマナードッグ制度
第17回 園内から出た植物発生材をスムーズに堆肥化する
第16回 地域の昔話を学ぶことのできる公園
第15回 公園の看板に一工夫
第14回 地域に貢献する農業公園
第13回 公園のイベントを通して子供たちに「外遊び」を提供!
第12回 生き物の面白さを伝える動物公園
第11回 増大かつ多様化する公園利用者に対応する施設管理
第10回 弘前公園のサクラを後世に引き継ぐ
第9回 未来につづく公園づくり
第8回 生き物にふれあえる公園づくり
第7回 発生材を有効活用する
第6回 幻の青いケシ
第5回 「街路樹はみんなのもの」という意識を
第4回 最良の門出を祝う「ローズウェディング」
第3回 感謝の気持ちを伝えるくまモン
第2回 ふるさと村で人形道祖神を紹介
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