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公園管理運営チャレンジしました

企業のノウハウを活かした“五感が満たされる”空間づくり
インフォメーションセンター 外観

インフォメーションセンター 外観

私は(株)パーク・コーポレーションに所属しています。弊社では「青山フラワーマーケット」の運営事業のほか、空間デザイン部門を設けています。空間デザイン部門では、商業施設やオフィス、レジデンスの緑化や空間デザイン事業を手掛けています。空間デザイン部門の方針として「計画からメンテナンスまで一貫して実施することで、最初に作った空間を維持して、育てていく」ということをブランドとして掲げています。

 

当園におけるメンテナンスとは、すなわち園の管理運営ですが、空間の規模は全然違っても、作ったものがより良くなるように育てていくという点で考え方の根本は同じです。

 

当園の整備については、ソフトから考えました。【「見る」から「感じる」フラワーパークへ】というコンセプトがありますが、これをどれだけ体現できるかという部分にこだわりを持っています。この施設に来てどういう時間を過ごしてほしいかを考えて、花を見るだけではなく、時間を過ごす場所というのを沢山作りたいという想いが出発点です。

 

例えば、もともと鑑賞温室だったところをレストランにしたり、逆にもともとレストランだった建物を、体感アクティビティをする場所にしたりと、使い方や機能を決めてゾーニングを計画していきました。

地域の魅力や土地の魅力も一緒に感じてほしかったので、県特産品の筑波石を使ってエントランスの石垣を組んだり、園内の茅葺も地元の茅葺職人さんに作ってもらったりと、地元の素材を活かしています。レストランのテーブルや椅子も、地元の木材を使っており、園内の家具類なども直線的・工業的なデザインは極力避けて、可能な限り有機的なデザインのものを設置するよう心がけています。統一感のあるデザインと一貫したコンセプトが凄く大事だと思っていて、園内のどの施設も似た雰囲気を感じられると思います。

 

また、屋内外を問わず、すぐ身近なところに緑を感じられる、花に囲まれた空間であるという空間づくりを大事にしています。そのうえで、その空間の中で花のアクティビティをしたり、食事をしたりする、その時間こそが当園の価値だと思っています。私たちは、それを“五感が満たされる時間”と言ったりするんですが、例えばインフォメーションセンターに居ても、園内の植物から抽出したアロマの香りがしたり(嗅覚)、水盤から水音が聞こえたり(聴覚)、すぐ手の届く近さに植物があって触れる(視覚、触覚)、というような空間づくりをしています。

 

そういう空間のなかで、体験で何かを作ったりすると刺激になって満足していただける。体験プログラムでも、参加者に何かをやらせたり、これを見てくださいと言って案内するだけでは違うと思っているんです。同時にいくつもの感覚を味わってこその“五感”だと思っていて、それを満たす空間づくりを心がけています。この考え方は、元々の空間デザイン部門のノウハウが凄く活かされている部分だと思います。

 

話は少しずれるかもしれませんが、弊社の「parkERs」という空間デザインブランドは、公園の「Park」が由来です。もともとは都内を中心に活動していて、都心に緑の潤いを与えなければならないと考え、屋内を中心に公園のような空間づくりを展開していて、【日常に公園の心地よさを】というコンセプトを掲げています。

これまで、都心生活者をターゲットとしていましたが、石岡では屋外に自然が沢山あります。外に自然が沢山あると、地元の人は室内に自然を入れなくなってくるんです。でも、どこにいても自然がある方が絶対に良いと考えて、当園ではどこにいても触れられる距離に緑がある、屋外から屋内に緑が連続するような空間づくりを実践しています。

 

レストラン(旧:鑑賞温室)※右写真:長田園長提供

 

室内も五感を満たす仕掛けが満載(インフォメーションセンター内 セルフガイド式のクラフト体験コーナー)※右写真:長田園長提供

室内も五感を満たす仕掛けが満載 (インフォメーションセンター内 セルフガイド式のクラフト体験コーナー)
※右写真:長田園長提供

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過去記事一覧
第48回 中学生の提案から始まった、ボール遊びができる公園の整理(船橋市)
第47回 公園の魅力を見つめ直して「秋のライトアップ」できっかけづくり(足立区花畑公園・桜花亭)
第46回 “五感”を満たす空間づくり ~統一感あるデザインと、一貫したコンセプトを守っていく~ (いばらきフラワーパーク)
第45回 サステナブルな堆肥づくり「バイオネスト」の可能性 (国営木曽三川公園 138タワーパーク)
第44回 都心に残るゲンジボタル(国立科学博物館附属自然教育園)
第43回 大池公園さくら再生プロジェクト!(大池公園)
第42回 初の産学連携!地元の高校生と協同で商品開発!(稲毛海浜公園)
第41回 冬の新宿を彩るCandle Night @ Shinjuku(新宿中央公園)
第40回 20年目を迎える「第20回日比谷公園ガーデニングショー2022」を開催(都立日比谷公園)
第39回 多様な生き物と人が集まるビオトープを作る!(国営アルプスあづみの公園)
第38回 いにしえの植物を万葉歌と共に楽しむ 万葉植物画展「アートと万葉歌の出逢い」(平城宮跡歴史公園)
第37回 来園者も参加する獣害対応防災訓練
第36回 「みどりの価値」を指標化し、「こころにやさしいみどり」をつくる
第35回 時代のニーズをとらえた花畑を(国営昭和記念公園)
第34回 身近な公園でパラリンピック競技を体験する(むさしのの都立公園)
第33回「写真を撮りたくなる」公園づくり(小豆島オリーブ公園)
第32回 「自然学習」アプリは「広い園内で遊べる」ツール(国営昭和記念公園)
第31回 Onlineでも環境教育を(Project WILD)
第30回 コロナ禍でも市民と共に活用できる公園(兵庫県立尼崎の森中央緑地)
第29回 音楽に親しむ公園の「森のピアノ」(四万十緑林公園)
第28回 植物に関するミッションでリピーターを増やす(小田原フラワーガーデン)
第27回 猛威を振るう外来のカミキリムシを探せ(栃木県足利市)
第26回 地域と協働したプロジェクト(播磨大中古代の村(大中遺跡公園))
第25回 地域住民の意見を聞きながら公園の魅力を維持・向上させる(足立区)
第24回 Stay Homeでも公園を楽しむ(国営武蔵丘陵森林公園)
第23回 できる人が、できる時に、できることを(こどもの城)
第22回 雪を有効活用して公園に笑顔を(中山公園)
第21回 地域をつなぎ、喜びを生み出す公園(柏崎・夢の森公園)
第20回 絵本の世界を楽しみながら学ぶことのできる公園(武生中央公園)
第19回 全国に注目されるゴキブリ展を開催(磐田市竜洋昆虫自然観察公園)
第18回 大蔵海岸公園のマナードッグ制度(大蔵海岸公園)
第17回 園内から出た植物発生材をスムーズに堆肥化する(国営木曽三川公園)
第16回 地域の昔話を学ぶことのできる公園(坂出緩衝緑地)
第15回 公園の看板に一工夫(国営讃岐まんのう公園)
第14回 地域に貢献する農業公園(足立区都市農業公園)
第13回 公園のイベントを通して子供たちに「外遊び」を提供!(雁の巣レクリエーションセンター)
第12回 生き物の面白さを伝える動物公園(多摩動物公園)
第11回 増大かつ多様化する公園利用者に対応する施設管理(国営ひたち海浜公園)
第10回 弘前公園のサクラを後世に引き継ぐ(弘前公園)
第9回 未来につづく公園づくり(大野極楽寺公園)
第8回 生き物にふれあえる公園づくり(桑袋ビオトープ公園)
第7回 発生材を有効活用する(公益財団法人 神奈川県公園協会)
第6回 幻の青いケシ(国営滝野すずらん丘陵公園)
第5回 「街路樹はみんなのもの」という意識を(東京都江戸川区)
第4回 最良の門出を祝う「ローズウェディング」(国営越後丘陵公園)
第3回 感謝の気持ちを伝えるくまモン(水前寺江津湖公園)
第2回 ふるさと村で人形道祖神を紹介(国営みちのく杜の湖畔公園)
第1回 様々な競技会にチャレンジ!(国営木曽三川公園)


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