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バイオネストとは・・・
バイオネスト

バイオネスト

バイオネストは、植物発生材処理の経費を抑えること、植物発生材を資源として活用することを目的としたサステナブルな堆肥づくりです。管理作業で発生した剪定枝や、腕の太さ程度の樹木の幹などの植物発生材を組み合わせ、まるで鳥の巣のような形状となることから「バイオ(bio)=生命」、「ネスト(nest)=巣」と呼ばれています。バイオネストを設置することで、発生した植物発生材を運搬・処理する手間を省くことができます。作業したその場で、剪定枝などの発生材を組み合わせて土台にし、落ち葉や刈草などを投入することで継続的に堆肥に出来る簡便さに優れています。一般的な堆肥づくりで行う切り返しや菌の添加は必要なく、気温や降雨の水分、昆虫や土壌動物、自然界の菌糸の活動により、ゆっくりと分解が進みます。138タワーパークでは、4年間の取組みにより、バイオネストづくりのノウハウと、それらがもたらす効果の知見を蓄積してきました。

 

●バイオネストを始めたきっかけ

植物発生材の持込量とその処分費が増加する問題に対して、限られた予算で工夫や思考を重ねながら運用している状況の中、植物発生材処理の経費を抑えること、植物発生材を資源として活用することを目的に、2019年からバイオネスト設置の取組みを始めました。

 

●バイオネストの効果

138タワーパークでは、2019年3月の取組み開始から2023年1月までに、80基のバイオネストを設置してきました。4年間の取組みを通して、その効果と可能性が見えてきました。

 

まず、第一に植物発生材の運搬コストの削減効果です。バイオネスト設置時の体積を求めると、80基分の合計で235mの植物発生材が現場で処理できることになります。加えて、継続的に植物発生材を投入できるため、年1回の頻度を基準とすると、80基分で120mが追加処理できます。それらを合わせると、運搬するために必要な2tダンプ177車分の削減効果となります。

 

第二に、処理コストで換算するとチップ化で235m3、堆肥化で80m3相当の効果が得られました。

 

これらにより、通常の発生材運搬・処理と比較して76.8%のコスト削減が実現しました。

 

バイオネスト活用によるコスト削減効果(左:発生材運搬と処理のコスト/右:運搬・処理とバイオネスト設置のコスト比較)

バイオネスト活用によるコスト削減効果
(左:発生材運搬と処理のコスト/右:運搬・処理とバイオネスト設置のコスト比較)

 

また、2019年からはイベントやボランティアなど、市民参加による活動も展開しています。ボランティアグループの活動の一つ、「カブトムシを育てる」の一環で、バイオネストを取り入れました。参加するボランティア団体の代表者は「バイオネストを活動の中心として、自然に生き物が入り、循環するような仕組みを作りたい」とお話しされていました。

 

ボランティア活動の参加者からは、作成時の枝の加工や組み立て、解体時の恒例の楽しみである生き物観察と、誰でも楽しめ、やりがいのある作業が魅力との声があります。特に子供は、大人に混ざり、長い枝や重たい幹を協力して運ぶことが達成感に繋がっているようです。生き物観察では、肉眼で見やすいカブトムシの幼虫や朽木にいるクワガタやタマムシの幼虫などが発見されると歓声があがります。

昆虫観察をしているボランティアさんからも、朽木内でゆっくり成長するタマムシが本当に増えたと嬉しそうに教えてくれたことがあり、新たな発見でした。

 

ボランティア活動の様子

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過去記事一覧
第45回 サステナブルな堆肥づくり「バイオネスト」の可能性 (国営木曽三川公園 138タワーパーク)
第44回 都心に残るゲンジボタル(国立科学博物館附属自然教育園)
第43回 大池公園さくら再生プロジェクト!(大池公園)
第42回 初の産学連携!地元の高校生と協同で商品開発!(稲毛海浜公園)
第41回 冬の新宿を彩るCandle Night @ Shinjuku(新宿中央公園)
第40回 20年目を迎える「第20回日比谷公園ガーデニングショー2022」を開催(都立日比谷公園)
第39回 多様な生き物と人が集まるビオトープを作る!(国営アルプスあづみの公園)
第38回 いにしえの植物を万葉歌と共に楽しむ 万葉植物画展「アートと万葉歌の出逢い」(平城宮跡歴史公園)
第37回 来園者も参加する獣害対応防災訓練
第36回 「みどりの価値」を指標化し、「こころにやさしいみどり」をつくる
第35回 時代のニーズをとらえた花畑を(国営昭和記念公園)
第34回 身近な公園でパラリンピック競技を体験する(むさしのの都立公園)
第33回「写真を撮りたくなる」公園づくり(小豆島オリーブ公園)
第32回 「自然学習」アプリは「広い園内で遊べる」ツール(国営昭和記念公園)
第31回 Onlineでも環境教育を(Project WILD)
第30回 コロナ禍でも市民と共に活用できる公園(兵庫県立尼崎の森中央緑地)
第29回 音楽に親しむ公園の「森のピアノ」(四万十緑林公園)
第28回 植物に関するミッションでリピーターを増やす(小田原フラワーガーデン)
第27回 猛威を振るう外来のカミキリムシを探せ(栃木県足利市)
第26回 地域と協働したプロジェクト(播磨大中古代の村(大中遺跡公園))
第25回 地域住民の意見を聞きながら公園の魅力を維持・向上させる(足立区)
第24回 Stay Homeでも公園を楽しむ(国営武蔵丘陵森林公園)
第23回 できる人が、できる時に、できることを(こどもの城)
第22回 雪を有効活用して公園に笑顔を(中山公園)
第21回 地域をつなぎ、喜びを生み出す公園(柏崎・夢の森公園)
第20回 絵本の世界を楽しみながら学ぶことのできる公園(武生中央公園)
第19回 全国に注目されるゴキブリ展を開催(磐田市竜洋昆虫自然観察公園)
第18回 大蔵海岸公園のマナードッグ制度(大蔵海岸公園)
第17回 園内から出た植物発生材をスムーズに堆肥化する(国営木曽三川公園)
第16回 地域の昔話を学ぶことのできる公園(坂出緩衝緑地)
第15回 公園の看板に一工夫(国営讃岐まんのう公園)
第14回 地域に貢献する農業公園(足立区都市農業公園)
第13回 公園のイベントを通して子供たちに「外遊び」を提供!(雁の巣レクリエーションセンター)
第12回 生き物の面白さを伝える動物公園(多摩動物公園)
第11回 増大かつ多様化する公園利用者に対応する施設管理(国営ひたち海浜公園)
第10回 弘前公園のサクラを後世に引き継ぐ(弘前公園)
第9回 未来につづく公園づくり(大野極楽寺公園)
第8回 生き物にふれあえる公園づくり(桑袋ビオトープ公園)
第7回 発生材を有効活用する(公益財団法人 神奈川県公園協会)
第6回 幻の青いケシ(国営滝野すずらん丘陵公園)
第5回 「街路樹はみんなのもの」という意識を(東京都江戸川区)
第4回 最良の門出を祝う「ローズウェディング」(国営越後丘陵公園)
第3回 感謝の気持ちを伝えるくまモン(水前寺江津湖公園)
第2回 ふるさと村で人形道祖神を紹介(国営みちのく杜の湖畔公園)
第1回 様々な競技会にチャレンジ!(国営木曽三川公園)


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