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公園管理運営チャレンジしました

3.指導者に多様なコミュニケーションスキルを得てもらいたい
質疑応答では、「Zoomをベースに、様々なソフトを使い、講習会を実施している」、と情報提供をしてもらった

質疑応答では、「Zoomをベースに、様々なソフトを使い、講習会を実施している」、と情報提供をしてもらった

まず、アメリカの指導者たちに連絡をとり、コロナ禍の中で、どのような手法で環境教育を普及しているのか聞いてみたところ、IT先進国のアメリカでは、YouTubeを使った動画配信はもちろんのこと、スマートフォンのアプリケーションを利用したり、オンライン会議システムを活用しての環境教育講習会に取り組んでいることが見えてきました。そこで、今年度のファシリテーター更新講習は、アメリカ人講師とオンラインでつなぐことで、ITを使った新しい講習会のあり方やその実施方法について日本の指導者に伝えていただくことにしました。しかし、環境教育といえば、実際に体験したことをベースに考えを導いていくアクティブ・ラーニングが一般的です。私自身、本物に触れよう!本物から学びを深めることが大切!と言い続けていることもあって、オンラインやITを活用したバーチャルな講習会に対して良いイメージが浮かんできませんでした。しかし、いつものように実施できないわけですし、何事もトライしてみないと見えてこないものがあります。まず自身のC-Zoneから一歩踏み出してみることにしました。

 

まずアメリカと直接つないでオンライン講習が実施可能かどうかについて、時差やシステム(機材)も含めて私の所属する部署(環境教育推進室)内で検討しました。アメリカ人講師を確定させてから、講習内容を練り上げ、ようやく、実施できる目途が立ったのは、開催まで1ヶ月半前の11月上旬でした。そこから大急ぎで広報(参加者募集)を行いました。募集を開始して1週間ほどで12名の定員が満席となりました。

 

迎えた12月12日、13日のファシリテーター資格更新講習は、体調不良やコロナの蔓延状況などが原因して直前にキャンセルが出てしまい最終的に参加者は8名となりました。初日(12日)は、現在改訂中の陸上動物編テキストの進捗状況の報告や新しいアクティビティの体験、そして3名のアメリカ人講師によるレクチャー(録画)を行いました。1人目は全米野生生物協会のProject WILD事務局長であるElena TAKAKI氏より所属協会の紹介とProject WILDの今後の取り組みについて報告いただきました。2人目はオハイオ州魚類野生生物局のJen DENNISON氏よりオンラインで実施するエデュケーター講習についてのノウハウを丁寧に教えていただきました。ZOOMを活用した講習会の実施方法、オリジナルクイズを共有できるスマートフォンアプリの活用方法など、日本でも応用できそうな事例をいくつも紹介いただきました。最後に、オンライン講習開催のきっかけを作ってくれたテキサス州自然公園局のKiki CORRY氏に、コロナ禍の中での環境教育の現状とその取り組みについて、貴重なお話を聞くことができました。

 

翌日(13日)には、前日のレクチャーを受けて、アメリカの指導者3人に質疑応答を行う時間を設けました。質疑応答はアメリカ国内でも時差(オハイオ州とワシントンD.C.の間には約2時間)があるため、個別に時間調整が必要となりました。そして、単に意見交換をするだけでなく、アメリカの指導者に向けて歓迎のダンスを披露したり、全員がお面を被って挨拶したり、オンラインで講習を実施したときに場を盛り上げる演出方法を試験体得する場にもなりました。

オンラインでの講習でも場を盛り上げるために、みんなでお面をつけて挨拶

オンラインでの講習でも場を盛り上げるために、みんなでお面をつけて挨拶

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過去記事一覧
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第29回 音楽に親しむ公園の「森のピアノ」(四万十緑林公園)
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第27回 猛威を振るう外来のカミキリムシを探せ(栃木県足利市)
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