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過去記事一覧
01 自然環境は、利用しながら保全する(国営ひたち海浜公園:ひたちなか市) 02 子供たちにワークショップで地域貢献 公園での活動は発見の連続(松戸中央公園:松戸市) 03 公園がアートな空間に生まれ変わる日 あそびの重要性を考える「アートパーク」(松戸中央公園:松戸市) 04 地域で子供たちを育成・指導 地元の公園でイルミネーション作り(宇部市ときわ公園:宇部市) 05 仲間と共に成長してきたみはまプレーパーク(みはまプレーパーク:千葉市) 06 高齢者、障がい者に公園案内 ボランティア側も癒される(大泉緑地:堺市) 07 「スポーツ鬼ごっこ」を通じて 子供たちの居場所づくりを実現(しらかた広場:松江市) 08 「朝市」で公園がコミュニケーションの場に(茅ヶ崎公園野球場:茅ヶ崎市) 09 トンボの魅力を子供たちに伝える(西岡公園:札幌市) 10 公園に地域の人が集う「はじっこまつり」(和田公園:杉並区和田) 11 公園が図書館に変わる「敷島。本の森」(敷島公園:前橋市) 12 再生物語を支えるボランティア組織「MEG」(七ツ洞公園:水戸市) 13 わらアートで、地域に笑顔と一体感を(上堰潟公園:西蒲区) 14 満月BARで公園の非日常を楽しむ(西川緑道公園:北区) 15 市民がつくり、見守る広場(朝霞の森:朝霞市) 16 住民の心をつないだ3万個のキャンドル(大栗川公園:八王子市) 17 震災後、市民の手によって再生された西公園(西公園:仙台市) 18 生かされていることを実感 自然と一体になれるサップヨガ(国営木曽三川公園ワイルドネイチャープラザ:稲沢市) 19 絵本、ケルナー広場を通して、子供たちの成長を見守る(ケルナー広場:高崎市) 20 下町に残る、手つかずの自然を守り、育てる(尾久の原公園:荒川区) 21 市民の手によって「つくり続ける公園」(みなとのもり公園(神戸震災復興記念公園):神戸市) 22 かかしで地域を活性化 海外も注目する山里(かかしの里:三好市) 23 市民による、市民のための花火大会(伊勢原市総合運動公園:伊勢原市) 24 子供と子育て世代の目線で再生されたゴーカートのある公園(桂公園:十日町市) 25 造園業者と子供たちがつくる 公園でのコミュニティ(京坪川河川公園(オレンジパーク):舟橋村) 26 砂場から広がった子供たちの笑顔(福島市内 他:福島市) 27 市民とともに育て続ける公園を目指して(安満遺跡公園:高槻市) 28 子供たちの居場所で、寄り添い、見守り続ける(柳島公園:富士市) 29 公園での新たな遊び「珍樹探し」(国営昭和記念公園:立川市) 30 野外人形劇で、公園に広がった笑い声(水前寺江津湖公園:熊本市) 31 自然を愛する仲間との森づくりボランティア(びわこ地球市民の森:守山市) 32 筑豊の自然を楽しむ会(健康の森公園 他:飯塚市) 33 外遊びの楽しさを伝えていく(柏崎・夢の森公園:柏崎市) 34 公園は楽しい学びの場!「サバイバルピクニック」、「地域住民による公園づくり」(都立野川公園:東京都) 35 次世代のために故郷の自然環境を守り、伝えていく(亀山里山公園「みちくさ」:亀山市) 36 公園を地域住民の手で心地よい場所に変えていく(熊野公園:東村山市) 37 土器づくりを通じて縄文文化を学ぶ(三ツ池公園:川崎市) 38 北海道の公園で「やってみたい!」を実現(恵庭ふるさと公園:恵庭市) 39 科学を通じて地域の人々と研究者をつなげる(千葉県柏市) 40 3公園でキャンプ まちづくりとして活用(小山総合公園、生井桜づつみ公園、城山公園:栃木県小山市) 41 次世代に、そして子供たちへ、遊び場づくりのバトンをつなげたい(徳島県阿波市阿波町) 42 自然の中での主体的な遊びが、学びと成長につながる(山田緑地:福岡県北九州市) 43 市民団体の力で「やりたいこと」を実現(あぐりの丘:長崎県長崎市) 44 公園で行う表現活動は「誰かを力づけている」(せりがや冒険遊び場:東京都町田市) 45 手ごわい放置竹林から広がる可能性と人のつながり
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手ごわい放置竹林から広がる可能性と人のつながり

公園をより楽しく有効に使ってもらうために、公園との関わりの深い方々への取材を通して、皆さまに役立つ情報をお届けします。

 

第45回は、公園・夢プラン大賞2022「実現した夢」部門の最優秀賞「放置竹林は都会のグリーンコモンズ」の「やぶそば」代表の小関こせき皆乎みなこさんのインタビューです。

 

阪急東向日駅(京都府向日市)から徒歩25分ほどの住宅街にある竹林は、かつては足の踏み場がなく奥が見えない鬱蒼とした竹林でしたが、2017年から放置竹林整備に取り組む市民グループ「籔の傍」によって、美しい景観の竹林が蘇りました。「籔の傍」が取り組む竹林の再生・活用は、伐採した幼竹(ようちく)を活用するメンマづくりや竹垣や竹遊具づくり、竹炭をつくって竹バウムづくりなどのイベントやワークショップも行っています。これまでの整備に当たっては、地域住民から他府県民までの老若男女、学生、会社員、研究者といった多彩な人々が集まり、美しい景観を広げる活動を続けています。小関さんにこれまでの活動ついてお話をうかがいました。

「物集女竹林」での整備活動がスタート

京都府向日市は、隣接する京都市西京区と長岡京市と大山崎町から成る「乙訓おとくに」と呼ばれる地域です。乙訓地域は歴史ある竹の産地で、日本最古の物語「竹取物語」の発祥の地のひとつと伝わる場所です。私たちの活動拠点である「物集女もずめ竹林」の近くには、延長1.8kmに渡って竹垣と竹林が続く「竹の径」や約110種類の竹類を鑑賞できる「京都市洛西竹林公園」などの観光スポットがあります。京都は日本を代表する竹の産地なのですが、高齢化と後継者不足、竹材の需要減などによって人の手が入らない放置竹林が増え、地域の景観を損ねていることが課題になっていました。

 

「籔の傍」(以下、当団体)の活動拠点である「物集女竹林」は、JR京都駅から最寄りのJR向日町駅に7分、JR大阪駅から33分というアクセスの住宅街にある都心型竹林です。ところが長年放置されたままになっていたため、住宅街の景観を害していました。私は当団体の前にも他の地域で竹林再生活動の経験があったので、「物集女竹林」の再生について相談を受けました。まずは竹林の地権者と会って話し合いをして、300坪(約0.01ha)をお借りすることになりました。これを機に当団体を2017年7月に設立し、整備活動がスタートしました。

 

当団体の理事は6名いて、そのメンバーには竹産業・農業・減災防災・環境・自治のエキスパートが揃いました。当団体は会費無し、活動日は入退室自由です。参加者は老若男女、年齢制限無し、ボランティア活動はどなたでも大歓迎!としています。設立当初から常連の参加者が市内、他府県から10名以上来ています。

 

はじめは少人数の手でコツコツと整備を進めました。モウソウチクが生い茂った元タケノコ畑に分け入り、倒れた竹の片づけと枯れた竹をノコギリで伐採する日々でした。竹林の所有者さんは、竹林の整備活動についてはとても好意的に捉えてもらいました。また、タケノコ畑の管轄は農政課です。荒れた畑地は行政の指導対象でもあり、当団体の放置竹林(タケノコ畑)の再生活用は、市からも歓迎されました。活動日には時折、所有者さんも参加してくれています。

 

放置された20年来の竹林は、枯れ竹、倒れ竹、腐竹などを片付けていくと徐々にスッキリしていきました。京都建築専門学校の先生と学生さんたちが課外活動として、整備の手伝いと竹の造形物などを作成してくれるようになりました。竹遊具(ブランコやジャングルジム)なども出来上がり、第2、4日曜日は定例の活動日と決めて子どもたちの遊び場「竹林パーク」と称して無料開放しています。

参加者は子どもから高齢者まで

活動日(月二回、日曜日)には竹林整備を行いながら、タケノコ掘り、メンマづくり、竹バウムづくり、タケノコ畑の藁敷きと土入れなどのイベントやワークショップを年に10回ほど開催しています。活動資金は企業財団や団体の助成金や基金を申請しています。2018年には、親子を対象に間伐竹を使って「竹の冒険小屋」を、その翌年はタマネギ型の「竹の玉ねぎ茶室」。その後も地域の伝統的な栽培講座「タケノコ京都式軟化栽培12カ月」、「親子京竹工芸教室」、「18畳の竹桟敷づくり」、「メンマづくり」、「竹垣づくり」などを実施しました。実施に当たっては、当団体の竹担当理事や京都建築専門学校の校長先生が講師となり、開催しました。

 

「18畳の竹桟敷」では、整備活動に参加している男性が指導する合気道教室が開かれています。青空の下、竹林に囲まれた稽古場で子どもたちの掛け声が心地よく響きます。また、2022年10月には、向日市市制50周年を記念して落語会が開かれるなど、竹桟敷は市民に有効活用されています。

 

当団体の広報活動は、主にFacebookの発信だけなのですが、京都や大阪以外からも参加者が集まります。毎回名古屋から参加している70歳代のご夫婦には、倒竹、枯竹、棚積整備を担当してもらっています。他にも竹好きや竹林の再利用に興味をもつ大学生、社会人が来てくれます。また京都府では、当団体のような地域活動団体(NPO法人やボランティア団体など)と大学生がチームとなり、一緒に地域活動に取り組む「学生×地域つながる未来プロジェクト」があります。ここ「物集女竹林」にも4名の籔の傍チームが整備活動に参加しています。

 

「物集女竹林」では、地域の市民が主催するお茶会、合気道、セミナー、英会話などが開催されています。多目的な活用は子どもから高齢者までの参加者で賑わっています。竹林整備は、多くの人が立ち入ることで再生につながると実感しています。今後は当団体のホームページを作り、広報活動を充実させたい考えです。

 

「18畳の竹桟敷」では市政施行50周年記念市民提案事業の落語会も

「18畳の竹桟敷」では市政施行50周年記念市民提案事業の落語会も

美味しい!から環境問題まで、多彩なイベント

当団体が定期的に開催している人気のイベントやワークショップを紹介します。

 

「タケノコの京都式軟化栽培」は、美味しいタケノコを育てる伝統技術の継承と実践を目的としたもので、タケノコ掘りから親竹決め、シンドメ、サバエ刈り、藁敷き、土入れ、石拾いなどを行います。参加者は、整備に協力しているという参加意識が高い人気のワークショップです。

 

「竹炭をつくって竹バウムを焼こう」は、子どもと女性に人気のイベントです。枯竹を燃料として竹炭をつくり、置き火状態になったところにバウム液を付けた青竹をかざし、クルクル回しながらバウムを焼きます。私たちは枯竹の切断と炭づくりの指導、青竹の準備とバウム液づくりをします。毎回50人ほどの親子が参加して「美味しい!美味しい!」と大好評でリピーターが多いイベントです。また2023年は、竹林で竹を伐り、竹炭をつくり、竹バウム焼きを通して子どもたちに環境問題も学んでもらうワークショップ「美味しく食べてCO₂削減 竹バウム焼き」を開催しました。温室効果ガス削減推進機構から講師を招き、竹炭がCO₂削減に役立つお話をしていただきました。100㎏の枯竹から約11㎏の炭ができるのですが、それによって約32㎏のCO₂が削減できることを子どもたちと一緒に学びました。

 

「純国産メンマづくりワークショップ」は、放置竹林の密度管理のため、2mに伸びたタケノコ(幼竹)を切り、皮をむいて1時間茹で、樽に入れて30%の粗塩を振って重しをして、1ヶ月置くと塩蔵メンマが完成します。その後塩抜きをして、味付けメンマを作ります。私たちは伸びたタケノコの採取やメンマ加工工程の指導をします。味付けメンマの試食やメンマご飯の竹筒炊飯は、参加者から「美味しい!」と大人気です。また、当団体は「純国産メンマプロジェクト」の会員としての活動も行っています。「純国産メンマプロジェクト」とは、純国産メンマなどへの利活用によって増加する放置竹林の資源化を図ることで、竹林整備と森林の公益的機能の発揮に寄与することを目的とする国内唯一の全国組織です。“美味しく食べて竹林整備”を合言葉に活動する取り組みは、環境保全、食の安全・安心、経済性、持続可能性など、さまざまな観点から注目を集め、今や35都府県に広がっています。幼竹をメンマとして活用する「純国産メンマプロジェクト」に参加したことをきっかけに、向日市産のメンマを地域の徳用林産物商品として発表することができました。さらに「純国産メンマプロジェクト」では年に1回、「メンマサミット」を開催しています。2023年11月に開催された「第5回純国産メンマサミットin糸島」では、東北・関 東/信 越・北 陸 /東 海 /近 畿(籔の傍)/中国・四国/九 州の世話人が活動について400人の参加者の前で講演しました。「純国産メンマプロジェクト」を通して、新たな竹林整備仲間のネットワークも広がっています。

活動の成果が認められ、整備面積が20倍に

300坪の竹林整備に目途が経ち、活動が認められたことで新たに活動面積が6,000坪(約2ha)に広がりました。当初整備を始めた理由には、「竹林が自宅から近いこと」「300坪ならやれる!」「理事らがエキスパート揃いで安心」「月2回なら続けられる」「専業主婦で暇な時間がある…」などからでした。整備面積が増えたことについては、私自身、「もっと竹に関する知識と技術を学びたい」「竹の仲間とのネットワークが広がることが楽しい!」という気持ちの方が勝り、前向きな気持ちで挑むこととなりました。とはいえ、放置された6,000坪にはたくさんの散乱した廃竹の撤去作業が気の遠くなるような思いでしたが、竹林整備は休めば元の木阿弥です。整備や設置した物を維持するためにも進展することが重要でした。幸いなことに活動日には老若男女が集まり、楽しく作業してくれています。

 

その後、「竹林についてもっと知りたい」という思いから、2021年4月に林野庁マニュアルに沿った「竹林整備セミナー」を開催しました。「物集女竹林」に専門家の講師を招き、適切な整備方法を解説いただき、実際に計測道具を使って計測などの密度管理を行うセミナーは参加者からも大好評でした。

 

冒頭にお話しした向日市の「竹の径」は、8種の竹垣が1.8㎞続く観光スポットです。「竹の径」の竹林沿いには当団体が活動する「籔の径」(市道1068号)が600mあります。当団体は2021年に、この600mの市道の土砂で埋まった側溝掘り出しと竹垣の設置をしました。この取り組みは、土砂流出防止と景観向上に貢献したとして、2021年度の手作り郷土賞(国土交通大臣表彰)を受賞しました。2023年には「竹の径」沿いにある寺戸大塚古墳に京都建築専門学校が建築した「寺戸大塚古墳竹林小屋」が完成。古墳が眺められる茶室として新たな観光スポットになっています。

 

また「竹の径」では、毎年10月中旬の週末に、約5,000本の竹行燈が竹林を彩るイベント「竹の径・かぐやの夕べ」(市観光協会主催)が開催されています。「竹の径・かぐやの夕べ」は、500本の竹伐りと切断で5,000個の竹筒を作り、設置から片付けまでを市、観光協会、竹産業振興協議会、商工会、ボランティアそして当団体の関係者総出で行います。大量の竹を伐採するので、竹林整備に一石二鳥のイベントです。昨年は10月21~22日に開催され、幻想的な夜の竹林を多くの来場者に楽しんでもらいました。

設立7年目。見えてきたさまざまな成果

6,000坪を整備するようになって6年目の2022年、奥の見えなかった「物集女竹林」はようやく見通しが良くなりました。長いトンネルを抜けた思いでした。整備された6,000坪の構成は、タケノコ畑、活動竹林、放置竹林から管理竹林に整備された3種類の竹林です。荒れた放置竹林の整備に当たっては、毎回、名古屋から参加のご夫妻をはじめ常連参加者さん、タケノコ掘りやイベントに参加してくれた人、またその知り合いの輪が広がり、実に多くの人たちが楽しく整備してくださったおかげです。また「学生×地域つながる未来プロジェクト」での京都府内の大学生や京都建築専門学校、同志社大学のフィールドワークなど若者たちが大きな力となりました。

当団体設立7年目の2023年は、「第5回純国産メンマサミット」での講演をはじめ、当団体の活動や放置竹林問題について多くの方に話しをする機会に恵まれました。同志社大学のSDGs研究プロジェクトからは、竹林の持続可能性についての調査・研究の協力依頼があり、意見交換に参加し竹林の現状などを伝えました。3月には報告会が行われ、「竹林整備活動は、環境面(畑と景観の再生)と社会面(地域、多世代の交流や学習の機会)そして経済面(メンマの商品化など)の三側面の取り組みであり、多様なステークホルダーが参加する竹林グリーンコモンズでSDGsの複数の目標に関連する活動が実践されている」と発表がありました。併せて1年間の調査・実践・研究をまとめた報告書『竹林SDGsグリーンコモンズ・ブックレット ~ようこそ乙訓竹林へ~ 』が発行され、当団体の活動についても紹介していただきました。

 

そして11月には、地域の中学校で実施している「ふるさと学習」の講師に招かれ、ふるさと学習 ~乙訓の竹~竹の再利用SDGs とこれから(「竹の再利用とSDGs」)をテーマにお話しました。Z世代に竹林や竹に興味を持ってもらえる良い機会となりました。

若者や次世代に竹林景観を残したい

私は専業主婦だったので知らないことが多いです。でも70代の高齢女性でも「やりたい!」と思って動いてみると、いろいろな人が協力してくれてさまざまなことが実現しています。コロナ禍では、企業の助成金の審査会がオンラインでの開催となり、Zoomの音声で「サマリー」や「エビデンス」「オーガナイザー」といった耳慣れないカタカナ用語での質問を浴び、理解するのに苦労しましたが、分からないことは一つ一つ勉強して乗り越えてきました。

 

 

「第5回純国産メンマサミットin糸島」で講演依頼を受けたとき、新たな竹林整備~国産メンマ、未来の息吹~ 「高齢者婆さんがはじめた竹林整備」というテーマで資料を作成しました。下記はそのスライドの1枚です。

竹林の整備活動は、楽しく人を頼ったり巻き込んだりしながらやっています。放置竹林問題は、もはや一つの市民団体で解決できる問題ではありません。異なる強みを持つ団体や若者、研究者そして地域の市民らが集まって取り組むべき問題だと考えます。当団体は高齢化が進んでいますが、大学生や研究者、竹好きのボランティアなど多くの若き協力者がいるので、私の後継者となってくれると確信しています。

 

乙訓地域の美しい竹林の景観を若者や次世代に残していけるよう、今後も竹林整備と共にイベント活動を継続して、都会のグリーンコモンズの維持に努めていきたいです。

 

 

◇関連サイト

「籔の傍」Facebook:https://www.facebook.com/yabunosoba/?locale=ja_JP

 

 

※文中に出てくる所属、肩書等は、取材時のものです。

(2024年3月掲載)

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過去記事一覧
45 手ごわい放置竹林から広がる可能性と人のつながり
44 公園で行う表現活動は「誰かを力づけている」(せりがや冒険遊び場:東京都町田市)
43 市民団体の力で「やりたいこと」を実現(あぐりの丘:長崎県長崎市)
42 自然の中での主体的な遊びが、学びと成長につながる(山田緑地:福岡県北九州市)
41 次世代に、そして子供たちへ、遊び場づくりのバトンをつなげたい(徳島県阿波市阿波町)
40 3公園でキャンプ まちづくりとして活用(小山総合公園、生井桜づつみ公園、城山公園:栃木県小山市)
39 科学を通じて地域の人々と研究者をつなげる(千葉県柏市)
38 北海道の公園で「やってみたい!」を実現(恵庭ふるさと公園:恵庭市)
37 土器づくりを通じて縄文文化を学ぶ(三ツ池公園:川崎市)
36 公園を地域住民の手で心地よい場所に変えていく(熊野公園:東村山市)
35 次世代のために故郷の自然環境を守り、伝えていく(亀山里山公園「みちくさ」:亀山市)
34 公園は楽しい学びの場!「サバイバルピクニック」、「地域住民による公園づくり」(都立野川公園:東京都)
33 外遊びの楽しさを伝えていく(柏崎・夢の森公園:柏崎市)
32 筑豊の自然を楽しむ会(健康の森公園 他:飯塚市)
31 自然を愛する仲間との森づくりボランティア(びわこ地球市民の森:守山市)
30 野外人形劇で、公園に広がった笑い声(水前寺江津湖公園:熊本市)
29 公園での新たな遊び「珍樹探し」(国営昭和記念公園:立川市)
28 子供たちの居場所で、寄り添い、見守り続ける(柳島公園:富士市)
27 市民とともに育て続ける公園を目指して(安満遺跡公園:高槻市)
26 砂場から広がった子供たちの笑顔(福島市内 他:福島市)
25 造園業者と子供たちがつくる 公園でのコミュニティ(京坪川河川公園(オレンジパーク):舟橋村)
24 子供と子育て世代の目線で再生されたゴーカートのある公園(桂公園:十日町市)
23 市民による、市民のための花火大会(伊勢原市総合運動公園:伊勢原市)
22 かかしで地域を活性化 海外も注目する山里(かかしの里:三好市)
21 市民の手によって「つくり続ける公園」(みなとのもり公園(神戸震災復興記念公園):神戸市)
20 下町に残る、手つかずの自然を守り、育てる(尾久の原公園:荒川区)
19 絵本、ケルナー広場を通して、子供たちの成長を見守る(ケルナー広場:高崎市)
18 生かされていることを実感 自然と一体になれるサップヨガ(国営木曽三川公園ワイルドネイチャープラザ:稲沢市)
17 震災後、市民の手によって再生された西公園(西公園:仙台市)
16 住民の心をつないだ3万個のキャンドル(大栗川公園:八王子市)
15 市民がつくり、見守る広場(朝霞の森:朝霞市)
14 満月BARで公園の非日常を楽しむ(西川緑道公園:北区)
13 わらアートで、地域に笑顔と一体感を(上堰潟公園:西蒲区)
12 再生物語を支えるボランティア組織「MEG」(七ツ洞公園:水戸市)
11 公園が図書館に変わる「敷島。本の森」(敷島公園:前橋市)
10 公園に地域の人が集う「はじっこまつり」(和田公園:杉並区和田)
09 トンボの魅力を子供たちに伝える(西岡公園:札幌市)
08 「朝市」で公園がコミュニケーションの場に(茅ヶ崎公園野球場:茅ヶ崎市)
07 「スポーツ鬼ごっこ」を通じて 子供たちの居場所づくりを実現(しらかた広場:松江市)
06 高齢者、障がい者に公園案内 ボランティア側も癒される(大泉緑地:堺市)
05 仲間と共に成長してきたみはまプレーパーク(みはまプレーパーク:千葉市)
04 地域で子供たちを育成・指導 地元の公園でイルミネーション作り(宇部市ときわ公園:宇部市)
03 公園がアートな空間に生まれ変わる日 あそびの重要性を考える「アートパーク」(松戸中央公園:松戸市)
02 子供たちにワークショップで地域貢献 公園での活動は発見の連続(松戸中央公園:松戸市)
01 自然環境は、利用しながら保全する(国営ひたち海浜公園:ひたちなか市)


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