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震災で和田公園に集まった地域の人たち

私は杉並区和田で生まれ育ち、今も実家で両親と暮らしています。幼稚園の教諭を経て、現在、地元で子育て支援活動(NPO法人ゆるゆるma~ma)の代表を務めています。子育て支援活動を通じて、杉並や中野でイベント・企画を行う高円寺『ハート・トゥ・アート』の渡辺宏さんやNPO法人「楽弦」(らくげん)の川上田鶴子さんと交流があり、日ごろから「和田公園で地域住民のためのイベントをやりたいね」と話し合っていました。イベントに関するさまざまなアイデアを出し合っていた矢先に、東日本大震災が発生しました。

地震発生時、私は実家が営む店舗(小売店)内にいました。経験したことのない大きな揺れに母と家を飛び出し、店舗の目の前にある「和田公園」に避難しました。すると次々に不安を感じた近隣住民が和田公園に集まって来ました。十数人程の顔見知りの住民が集まり、不安な面持ちで声を掛け合い、お互いの安否などについて気遣う会話をしていました。

公園に集まったのは皆、顔見知りでしたが、たまたまという訳ではありません。和田という町は、妙法寺川、善福寺川など神田川水系に近いことから、昔から洪水被害に見舞われる地域でした。過去の浸水被害を教訓に、日ごろから地域住民が声を掛け合い、皆で助け合うコミュニティが根付いていたのです。

公園に集まった人たちは不安な表情ながらも、近隣同士が顔を合わせ、会話をしたことで多少、落ち着きを取り戻しているようにも見えました。また、和田公園は駒ヶ坂橋を渡ると中野区(弥生町)です。店舗のお客さんでもある中野区在住の人も来ていました。

その後も大きな余震が続きました。私は和田公園を出て近所に声を掛けたり、近所の方が一人暮らしのおばあちゃんや足が不自由な人などを訪問してくれたり、皆で思い浮かぶ家の無事を確認しました。

震災発生時、住民が自主的に和田公園に集まり、お互いの無事を確認し、情報収集をしている姿を見て、私は当初、思い描いていた和田公園でのイベント開催の意義を強く感じました。「何かあったら和田公園で顔を見せ合い、安心できるコミュニティを作ろう」。そのためにも地域の人たちに和田公園を印象付け、定期的に足を運んでもらえるようなイベントを行いたい。

こうして「3.11」の公園での光景をきっかけに「はじっこまつり」の企画が本格的にスタートしました。

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過去記事一覧
40 3公園でキャンプ まちづくりとして活用
39 科学を通じて地域の人々と研究者をつなげる
38 北海道の公園で「やってみたい!」を実現(恵庭ふるさと公園:恵庭市)
37 土器づくりを通じて縄文文化を学ぶ(三ツ池公園:川崎市)
36 公園を地域住民の手で心地よい場所に変えていく(熊野公園:東村山市)
35 次世代のために故郷の自然環境を守り、伝えていく(亀山里山公園「みちくさ」:亀山市)
34 公園は楽しい学びの場!「サバイバルピクニック」、「地域住民による公園づくり」(都立野川公園:東京都)
33 外遊びの楽しさを伝えていく(柏崎・夢の森公園:柏崎市)
32 筑豊の自然を楽しむ会(健康の森公園 他:飯塚市)
31 自然を愛する仲間との森づくりボランティア(びわこ地球市民の森:守山市)
30 野外人形劇で、公園に広がった笑い声(水前寺江津湖公園:熊本市)
29 公園での新たな遊び「珍樹探し」(国営昭和記念公園:立川市)
28 子供たちの居場所で、寄り添い、見守り続ける(柳島公園:富士市)
27 市民とともに育て続ける公園を目指して(安満遺跡公園:高槻市)
26 砂場から広がった子供たちの笑顔(福島市内 他:福島市)
25 造園業者と子供たちがつくる 公園でのコミュニティ(京坪川河川公園(オレンジパーク):舟橋村)
24 子供と子育て世代の目線で再生されたゴーカートのある公園(桂公園:十日町市)
23 市民による、市民のための花火大会(伊勢原市総合運動公園:伊勢原市)
22 かかしで地域を活性化 海外も注目する山里(かかしの里:三好市)
21 市民の手によって「つくり続ける公園」(みなとのもり公園(神戸震災復興記念公園):神戸市)
20 下町に残る、手つかずの自然を守り、育てる(尾久の原公園:荒川区)
19 絵本、ケルナー広場を通して、子供たちの成長を見守る(ケルナー広場:高崎市)
18 生かされていることを実感 自然と一体になれるサップヨガ(国営木曽三川公園ワイルドネイチャープラザ:稲沢市)
17 震災後、市民の手によって再生された西公園(西公園:仙台市)
16 住民の心をつないだ3万個のキャンドル(大栗川公園:八王子市)
15 市民がつくり、見守る広場(朝霞の森:朝霞市)
14 満月BARで公園の非日常を楽しむ(西川緑道公園:北区)
13 わらアートで、地域に笑顔と一体感を(上堰潟公園:西蒲区)
12 再生物語を支えるボランティア組織「MEG」(七ツ洞公園:水戸市)
11 公園が図書館に変わる「敷島。本の森」(敷島公園:前橋市)
10 公園に地域の人が集う「はじっこまつり」(和田公園:杉並区和田)
09 トンボの魅力を子供たちに伝える(西岡公園:札幌市)
08 「朝市」で公園がコミュニケーションの場に(茅ヶ崎公園野球場:茅ヶ崎市)
07 「スポーツ鬼ごっこ」を通じて 子供たちの居場所づくりを実現(しらかた広場:松江市)
06 高齢者、障がい者に公園案内 ボランティア側も癒される(大泉緑地:堺市)
05 仲間と共に成長してきたみはまプレーパーク(みはまプレーパーク:千葉市)
04 地域で子供たちを育成・指導 地元の公園でイルミネーション作り(宇部市ときわ公園:宇部市)
03 公園がアートな空間に生まれ変わる日 あそびの重要性を考える「アートパーク」(松戸中央公園:松戸市)
02 子供たちにワークショップで地域貢献 公園での活動は発見の連続(松戸中央公園:松戸市)
01 自然環境は、利用しながら保全する(国営ひたち海浜公園:ひたちなか市)


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