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子供も大人も熱中する「スポ鬼」

島根県(松江市)で活動するには、本部の鬼ごっこ協会での研修(講義と実技)に参加し、ライセンス取得が必要となります(本部からの講師派遣もあり)。協会公認のライセンス(1~3級)を取得すれば、各級ごとに役割が与えられ、協会主催のイベントや大会で運営スタッフ、審判員などができるほか、それぞれの地域での大会開催や指導員となることができます。

活動当初、私と男性スタッフは中国地方で初めて「スポーツ鬼ごっこ」公認審判員の資格3級を取得。その後、2013(平成25)年2月、2級ライセンスも取得しました。

「スポ鬼」のルール
7人制でフィールドは約15×25m。前後半5分で競う。
◆時間内に「宝」を多く取ったチームが勝ち
◆相手の「宝」を取りに行きながら、自陣の「宝」を守る
◆タッチするときは、必ず両手
◆センターラインを越えて敵陣に入り、敵に両手でタッチされると自陣のSエリアに戻り再スタート
◆敵陣のSエリアに入ると相手からタッチされない
 「宝」は、段ボールの上にペットボトルやぬいぐるみを置くなど、何でもOK。

日本人なら誰もが知っている「鬼ごっこ」にスポーツ性を加えた「スポ鬼」は、性別や年代に関係なく楽しく遊べます。そして試合の戦略を考えるうえで、チームワークの重要性を知り、コミュニケーション能力が養われます。

まずは、当時の職場「こそけん」の職員などを誘い、大人だけで「スポ鬼」をやってみました。それから学童の子供たちへと活動を広めていきました。

私たちが慣れてきたところで、町内の小学生に「『スポ鬼』をやろう」と呼びかけました。集まった子供たちは「何それ?」と冷めた表情で、ルールの説明をしているときもヤル気がなさそうでした。ところが、実際に競技を始めてみると子供たちの表情が“パッと”明るく輝きだしました。

笑い声が絶えない子、積極性を発揮する子、負けた悔しさから涙を浮かべる子…。「スポ鬼」を行うことで、子供たちのさまざまな表情と感情が見えました。経験したほとんどの子供から、「楽しい」「面白い」といった感想があり、私は強い手応えを感じました。

私の息子(19歳、16歳)たちも、活動を開始した当初から参加してくれて、次男は最近、3級ライセンスを取得してくれました。

「スポ鬼」を楽しむのは子供だけではありません。

島根県立短期大学で、NPO活動の講義を行った後、学生たちに「『スポ鬼』をやりましょう!」と呼びかけました。はじめは「何でこの歳で鬼ごっこを?」と戸惑っていましが、実際にやってみると、二十歳前後の学生が本気モードで走り回りとても盛り上がりました。さらにうれしいことに、ある学生さんが「スポ鬼」に興味をもってくれて、その後、3級ライセンスを取得し、私たちの活動にも参加してくれています。同大学には保育科もありますので、コミュニケーション力向上のため、今後、サークルなどを作って共に活動していけたらと考えています。

「スポ鬼」は子供だけでなく大人も楽しめるスポーツで、婚活やイベントなどにも活用されています。

松江市で「スポ鬼」の活動をスタートさせて約1年後の2014(平成26)年3月、「鬼ごっこ協会」公認の地域支部として、「しまね鬼ごっこ協会」が発足しました。

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過去記事一覧
45 手ごわい放置竹林から広がる可能性と人のつながり
44 公園で行う表現活動は「誰かを力づけている」(せりがや冒険遊び場:東京都町田市)
43 市民団体の力で「やりたいこと」を実現(あぐりの丘:長崎県長崎市)
42 自然の中での主体的な遊びが、学びと成長につながる(山田緑地:福岡県北九州市)
41 次世代に、そして子供たちへ、遊び場づくりのバトンをつなげたい(徳島県阿波市阿波町)
40 3公園でキャンプ まちづくりとして活用(小山総合公園、生井桜づつみ公園、城山公園:栃木県小山市)
39 科学を通じて地域の人々と研究者をつなげる(千葉県柏市)
38 北海道の公園で「やってみたい!」を実現(恵庭ふるさと公園:恵庭市)
37 土器づくりを通じて縄文文化を学ぶ(三ツ池公園:川崎市)
36 公園を地域住民の手で心地よい場所に変えていく(熊野公園:東村山市)
35 次世代のために故郷の自然環境を守り、伝えていく(亀山里山公園「みちくさ」:亀山市)
34 公園は楽しい学びの場!「サバイバルピクニック」、「地域住民による公園づくり」(都立野川公園:東京都)
33 外遊びの楽しさを伝えていく(柏崎・夢の森公園:柏崎市)
32 筑豊の自然を楽しむ会(健康の森公園 他:飯塚市)
31 自然を愛する仲間との森づくりボランティア(びわこ地球市民の森:守山市)
30 野外人形劇で、公園に広がった笑い声(水前寺江津湖公園:熊本市)
29 公園での新たな遊び「珍樹探し」(国営昭和記念公園:立川市)
28 子供たちの居場所で、寄り添い、見守り続ける(柳島公園:富士市)
27 市民とともに育て続ける公園を目指して(安満遺跡公園:高槻市)
26 砂場から広がった子供たちの笑顔(福島市内 他:福島市)
25 造園業者と子供たちがつくる 公園でのコミュニティ(京坪川河川公園(オレンジパーク):舟橋村)
24 子供と子育て世代の目線で再生されたゴーカートのある公園(桂公園:十日町市)
23 市民による、市民のための花火大会(伊勢原市総合運動公園:伊勢原市)
22 かかしで地域を活性化 海外も注目する山里(かかしの里:三好市)
21 市民の手によって「つくり続ける公園」(みなとのもり公園(神戸震災復興記念公園):神戸市)
20 下町に残る、手つかずの自然を守り、育てる(尾久の原公園:荒川区)
19 絵本、ケルナー広場を通して、子供たちの成長を見守る(ケルナー広場:高崎市)
18 生かされていることを実感 自然と一体になれるサップヨガ(国営木曽三川公園ワイルドネイチャープラザ:稲沢市)
17 震災後、市民の手によって再生された西公園(西公園:仙台市)
16 住民の心をつないだ3万個のキャンドル(大栗川公園:八王子市)
15 市民がつくり、見守る広場(朝霞の森:朝霞市)
14 満月BARで公園の非日常を楽しむ(西川緑道公園:北区)
13 わらアートで、地域に笑顔と一体感を(上堰潟公園:西蒲区)
12 再生物語を支えるボランティア組織「MEG」(七ツ洞公園:水戸市)
11 公園が図書館に変わる「敷島。本の森」(敷島公園:前橋市)
10 公園に地域の人が集う「はじっこまつり」(和田公園:杉並区和田)
09 トンボの魅力を子供たちに伝える(西岡公園:札幌市)
08 「朝市」で公園がコミュニケーションの場に(茅ヶ崎公園野球場:茅ヶ崎市)
07 「スポーツ鬼ごっこ」を通じて 子供たちの居場所づくりを実現(しらかた広場:松江市)
06 高齢者、障がい者に公園案内 ボランティア側も癒される(大泉緑地:堺市)
05 仲間と共に成長してきたみはまプレーパーク(みはまプレーパーク:千葉市)
04 地域で子供たちを育成・指導 地元の公園でイルミネーション作り(宇部市ときわ公園:宇部市)
03 公園がアートな空間に生まれ変わる日 あそびの重要性を考える「アートパーク」(松戸中央公園:松戸市)
02 子供たちにワークショップで地域貢献 公園での活動は発見の連続(松戸中央公園:松戸市)
01 自然環境は、利用しながら保全する(国営ひたち海浜公園:ひたちなか市)


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