

黎明橋公園
写真提供 一般社団法人みんなの公園愛護会
黎明橋公園は、都営大江戸線・勝どき駅から徒歩5分ほどの場所にあります。相談を受けた当時、今ほど周辺にタワーマンションが立ち並んだ状況ではなく、うっそうとした暗い公園でした。区の依頼を快諾し、地元町会の方々に芝の育て方を教える団体を作りました。
早速、幼稚園時代の芝好きのママ友にも声をかけたところ、私を含め純粋に芝生育てが好きなメンバー3人(その他、何かの折に助けてくれるママ友3人)が集まりました。この仲間たちと2013年「育てる芝生イクシバ!プロジェクト」(以下、イクシバ!)の名称でボランティア団体を設立しました。メンバーは皆、芝育てを広めたいという共通の思いを持つ仲間です。
芝生広場の改修工事がスタートし芝生化の整備を終えた2013年から、毎週日曜日、午前9時から10時まで、イクシバ!が中心となり、町会や地域住民と協働して黎明橋公園の芝生の維持管理を行うようになりました。活動当初、水捌けが悪い部分や張ったばかりの芝生の表面にたくさんの大きな貝殻が出てくるなど、土壌の状態があまり良くないことが分かりました。この芝生では子供たちが裸足で駆け回ることができないため、仲間全員で貝殻を拾い、水捌けの悪い部分を手作業で掘り起こして土壌を入れ替え、その上にまく砂の種類も変えました。2016年から2017年にかけては、芝種を高麗芝からスポーツターフに変更する張り替え工事(全面養生を避けるため1/3ずつ実施)もイクシバ!と住民が協力して実施するなど健康な芝生づくりのために、地道な作業を積み重ねてきました。
当初はあくまで参加者集めなどは町会がメインで行い、イクシバは芝生の育て方を教える役割でした。役割が分かれる中で最初は主婦たちがどこまでできるか疑心暗鬼であった町会の方々も、雨の中でも作業を頑張る私たちを見て、本気で芝生を維持してゆきたい意気込みがわかったとおっしゃるようになり、少しずつ信頼を深めていくことができました。
活動を続けていくうち、町会の高齢メンバーたちは重たい芝刈り機を押せなくなり、活動日は雑草を取る姿が目立つようになりました。また高齢化にともない町会ではこれ以上活動する人の増加が見込めない状況になったため、活動の参加者集めもイクシバで行うようになりました。

47 公園で芝生とコミュニティを育てる(黎明橋公園:東京都中央区)
46 鉄道ファンによる、公園を軸としたまちづくり(一之宮公園:神奈川県寒川町)
45 手ごわい放置竹林から広がる可能性と人のつながり(籔の傍:京都府向日市)
44 公園で行う表現活動は「誰かを力づけている」(せりがや冒険遊び場:東京都町田市)
43 市民団体の力で「やりたいこと」を実現(あぐりの丘:長崎県長崎市)
42 自然の中での主体的な遊びが、学びと成長につながる(山田緑地:福岡県北九州市)
41 次世代に、そして子供たちへ、遊び場づくりのバトンをつなげたい(徳島県阿波市阿波町)
40 3公園でキャンプ まちづくりとして活用(小山総合公園、生井桜づつみ公園、城山公園:栃木県小山市)
39 科学を通じて地域の人々と研究者をつなげる(千葉県柏市)
38 北海道の公園で「やってみたい!」を実現(恵庭ふるさと公園:恵庭市)
37 土器づくりを通じて縄文文化を学ぶ(三ツ池公園:川崎市)
36 公園を地域住民の手で心地よい場所に変えていく(熊野公園:東村山市)
35 次世代のために故郷の自然環境を守り、伝えていく(亀山里山公園「みちくさ」:亀山市)
34 公園は楽しい学びの場!「サバイバルピクニック」、「地域住民による公園づくり」(都立野川公園:東京都)
33 外遊びの楽しさを伝えていく(柏崎・夢の森公園:柏崎市)
32 筑豊の自然を楽しむ会(健康の森公園 他:飯塚市)
31 自然を愛する仲間との森づくりボランティア(びわこ地球市民の森:守山市)
30 野外人形劇で、公園に広がった笑い声(水前寺江津湖公園:熊本市)
29 公園での新たな遊び「珍樹探し」(国営昭和記念公園:立川市)
28 子供たちの居場所で、寄り添い、見守り続ける(柳島公園:富士市)
27 市民とともに育て続ける公園を目指して(安満遺跡公園:高槻市)
26 砂場から広がった子供たちの笑顔(福島市内 他:福島市)
25 造園業者と子供たちがつくる 公園でのコミュニティ(京坪川河川公園(オレンジパーク):舟橋村)
24 子供と子育て世代の目線で再生されたゴーカートのある公園(桂公園:十日町市)
23 市民による、市民のための花火大会(伊勢原市総合運動公園:伊勢原市)
22 かかしで地域を活性化 海外も注目する山里(かかしの里:三好市)
21 市民の手によって「つくり続ける公園」(みなとのもり公園(神戸震災復興記念公園):神戸市)
20 下町に残る、手つかずの自然を守り、育てる(尾久の原公園:荒川区)
19 絵本、ケルナー広場を通して、子供たちの成長を見守る(ケルナー広場:高崎市)
18 生かされていることを実感 自然と一体になれるサップヨガ(国営木曽三川公園ワイルドネイチャープラザ:稲沢市)
17 震災後、市民の手によって再生された西公園(西公園:仙台市)
16 住民の心をつないだ3万個のキャンドル(大栗川公園:八王子市)
15 市民がつくり、見守る広場(朝霞の森:朝霞市)
14 満月BARで公園の非日常を楽しむ(西川緑道公園:北区)
13 わらアートで、地域に笑顔と一体感を(上堰潟公園:西蒲区)
12 再生物語を支えるボランティア組織「MEG」(七ツ洞公園:水戸市)
11 公園が図書館に変わる「敷島。本の森」(敷島公園:前橋市)
10 公園に地域の人が集う「はじっこまつり」(和田公園:杉並区和田)
09 トンボの魅力を子供たちに伝える(西岡公園:札幌市)
08 「朝市」で公園がコミュニケーションの場に(茅ヶ崎公園野球場:茅ヶ崎市)
07 「スポーツ鬼ごっこ」を通じて 子供たちの居場所づくりを実現(しらかた広場:松江市)
06 高齢者、障がい者に公園案内 ボランティア側も癒される (大泉緑地:堺市)
05 仲間と共に成長してきたみはまプレーパーク(みはまプレーパーク:千葉市)
04 地域で子供たちを育成・指導 地元の公園でイルミネーション作り (宇部市ときわ公園:宇部市)
03 公園がアートな空間に生まれ変わる日 あそびの重要性を考える「アートパーク」(松戸中央公園:松戸市)
02 子供たちにワークショップで地域貢献 公園での活動は発見の連続(松戸中央公園:松戸市)
01 自然環境は、利用しながら保全する(国営ひたち海浜公園:ひたちなか市)