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成功事例となった流星観察会

私が務める市民団体の「ノマド」(nomado:遊牧民)は、国の里山整備事業の補助金制度を活用して、市内の里山の整備活動を行っています。あぐりの丘でのイベント活動は、2013年から里山整備と並行して行っています。

 

「ノマド」の会員数は20代から70代までの10人です。男女比は7:3(2022年12月現在)で、なかでも女性(40~50代)の会員が活動に積極的です。「ノマド」が行っている活動内容は、夏と冬の流星観察会&撮影会、竹細工教室、年末の門松作りなどが定番イベントとして毎年実施しています。人気イベントは「流星観察会」です。とくに2016年8月に開催した「ペルセウス座流星群観察会」には、約2,000人が参加しました。参加者は会場となる駐車場の地面に寝て星を観察します。敷地が広く、丘の上に立つあぐりの丘だからこそ、実現できた流星観察会です。流星群の極大値の時期がちょうどお盆の時期と重なるので帰省している多くの若者たちも参加してくれました。会場を結ぶ道に設置した手作りの竹灯籠の光が幻想的な雰囲気を演出して、参加者にはとても喜ばれました。

流星群観察会は長崎市科学館(以下、科学館)とのコラボ企画で実施できたので、科学館が望遠鏡を持ち込み学芸員の方が星、惑星の説明をしてくれます。夏と冬に開催する「流星観察会」は夜間イベント(19;00~25:00)のため、運営の仕組みの調整に時間がかかり苦労しました。その後も検討を続け、市の協力と科学館からの後押しもあって実施できました。実際にイベントを実施してみると、予想を超える人数の参加者があったので、市からは「流星観察会」の開催を歓迎してもらいました。この時の経験から、公園でイベントを実施するには、成功事例をつくるのが一番だと感じました。

 

次いで、年末に開催する門松作り体験も10年間続く人気のイベントです。12月末に開催しますが、毎年9月頃から「今年はいつ開催しますか?」と問い合わせが入るほどです。門松づくりの材料はすべて会員が揃えます。竹は山の急斜面で切り出し、その後加工して材料になるまで4、5日かかります。葉ボタンや稚児ザサ、南天なども会員とその知人とかが自宅で植栽しているものや、あぐりの丘で自生しているもので揃えます。材料の入手や準備の都合で、門松の横置き(10組)、縦2個セット(5組)の定員30人のイベントです。業者からすべての材料をまとめて購入すれば楽ですが。それでは活動する意味がなくて面白くないです。準備に労力と時間がかかりますが「ノマド」は、自分たちの力で自然の資材を集め、本物を作ることにこだわりをもって活動しています。

門松づくり体験実施の様子

門松づくり体験実施の様子

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過去記事一覧
45 手ごわい放置竹林から広がる可能性と人のつながり
44 公園で行う表現活動は「誰かを力づけている」(せりがや冒険遊び場:東京都町田市)
43 市民団体の力で「やりたいこと」を実現(あぐりの丘:長崎県長崎市)
42 自然の中での主体的な遊びが、学びと成長につながる(山田緑地:福岡県北九州市)
41 次世代に、そして子供たちへ、遊び場づくりのバトンをつなげたい(徳島県阿波市阿波町)
40 3公園でキャンプ まちづくりとして活用(小山総合公園、生井桜づつみ公園、城山公園:栃木県小山市)
39 科学を通じて地域の人々と研究者をつなげる(千葉県柏市)
38 北海道の公園で「やってみたい!」を実現(恵庭ふるさと公園:恵庭市)
37 土器づくりを通じて縄文文化を学ぶ(三ツ池公園:川崎市)
36 公園を地域住民の手で心地よい場所に変えていく(熊野公園:東村山市)
35 次世代のために故郷の自然環境を守り、伝えていく(亀山里山公園「みちくさ」:亀山市)
34 公園は楽しい学びの場!「サバイバルピクニック」、「地域住民による公園づくり」(都立野川公園:東京都)
33 外遊びの楽しさを伝えていく(柏崎・夢の森公園:柏崎市)
32 筑豊の自然を楽しむ会(健康の森公園 他:飯塚市)
31 自然を愛する仲間との森づくりボランティア(びわこ地球市民の森:守山市)
30 野外人形劇で、公園に広がった笑い声(水前寺江津湖公園:熊本市)
29 公園での新たな遊び「珍樹探し」(国営昭和記念公園:立川市)
28 子供たちの居場所で、寄り添い、見守り続ける(柳島公園:富士市)
27 市民とともに育て続ける公園を目指して(安満遺跡公園:高槻市)
26 砂場から広がった子供たちの笑顔(福島市内 他:福島市)
25 造園業者と子供たちがつくる 公園でのコミュニティ(京坪川河川公園(オレンジパーク):舟橋村)
24 子供と子育て世代の目線で再生されたゴーカートのある公園(桂公園:十日町市)
23 市民による、市民のための花火大会(伊勢原市総合運動公園:伊勢原市)
22 かかしで地域を活性化 海外も注目する山里(かかしの里:三好市)
21 市民の手によって「つくり続ける公園」(みなとのもり公園(神戸震災復興記念公園):神戸市)
20 下町に残る、手つかずの自然を守り、育てる(尾久の原公園:荒川区)
19 絵本、ケルナー広場を通して、子供たちの成長を見守る(ケルナー広場:高崎市)
18 生かされていることを実感 自然と一体になれるサップヨガ(国営木曽三川公園ワイルドネイチャープラザ:稲沢市)
17 震災後、市民の手によって再生された西公園(西公園:仙台市)
16 住民の心をつないだ3万個のキャンドル(大栗川公園:八王子市)
15 市民がつくり、見守る広場(朝霞の森:朝霞市)
14 満月BARで公園の非日常を楽しむ(西川緑道公園:北区)
13 わらアートで、地域に笑顔と一体感を(上堰潟公園:西蒲区)
12 再生物語を支えるボランティア組織「MEG」(七ツ洞公園:水戸市)
11 公園が図書館に変わる「敷島。本の森」(敷島公園:前橋市)
10 公園に地域の人が集う「はじっこまつり」(和田公園:杉並区和田)
09 トンボの魅力を子供たちに伝える(西岡公園:札幌市)
08 「朝市」で公園がコミュニケーションの場に(茅ヶ崎公園野球場:茅ヶ崎市)
07 「スポーツ鬼ごっこ」を通じて 子供たちの居場所づくりを実現(しらかた広場:松江市)
06 高齢者、障がい者に公園案内 ボランティア側も癒される(大泉緑地:堺市)
05 仲間と共に成長してきたみはまプレーパーク(みはまプレーパーク:千葉市)
04 地域で子供たちを育成・指導 地元の公園でイルミネーション作り(宇部市ときわ公園:宇部市)
03 公園がアートな空間に生まれ変わる日 あそびの重要性を考える「アートパーク」(松戸中央公園:松戸市)
02 子供たちにワークショップで地域貢献 公園での活動は発見の連続(松戸中央公園:松戸市)
01 自然環境は、利用しながら保全する(国営ひたち海浜公園:ひたちなか市)


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