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一時帰国中に遭った熊本地震

私は大学を卒業後、新国立劇場演劇研修所の第二期生として3年間、演劇の基礎を学びました。その後、俳優として活動をする中で人形劇と出会い、人形劇を作り演じたいと思うようになりました。2012年にはスロベニアのマリボル人形劇場で製作・上演された作品に演出助手・制作のアシスタントとして参加し、50日の滞在期間中ヨーロッパの人形劇制作を学ぶ機会に恵まれました。その後、当時住んでいた東京に戻り人形劇のソロ活動を行っていましたが、2年経った頃にスロベニアの人形工房からリュブリャナ(スロベニアの首都)で新たに立ち上げる人形を使った短編映像の制作チームへの誘いを受けました。私はこの誘いを受け、2015(平成27)年にスロベニアに渡りました。そして1年後の2016年、滞在ビザの更新のため一時帰国をした熊本市の実家で、先の熊本地震に遭いました。

 

2016年4月14日21時26分頃、熊本県熊本地方に最大震度7の地震が発生しました。さらに約28時間後の4月16日、真夜中の1時25分頃、再び震度7の地震に見舞われました。観測史上初めて、2日間のうちに同じ地域(益城町)で震度7の地震が2回発生したことで、熊本県内は多くの家屋やビルが倒壊したほか、各地で土砂崩れが起き、国の文化財であり日本三大名城の1つでもある熊本城(熊本市中央区)は、石垣が崩れ、甚大な被害を受けました。ライフラインの供給停止や鉄道や空の交通網のマヒなどで街は一変してしまいました。

 

私はビザの申請を終え1週間後にスロベニアへ戻る予定でしたが、故郷・熊本で起きた災害に接し、しばらく実家に留まることにしました。熊本ではこれまで台風や大雨、阿蘇山の噴火の心配は身近にありましたが大きな地震が起きることは少なく、熊本県民には地震に対する心の準備や備えがそれほどなかったように思います。予期せぬ2度の大きな地震は混乱を招きました。そして、後に命名された「平成28年 熊本地震」の大きな特徴でもある度重なる余震※によって、被災者の精神的ストレスは甚大なものでした。

 

※震度1以上の地震回数は4,484回(2018年4月30日現在、累計、気象庁HPより)

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過去記事一覧
45 手ごわい放置竹林から広がる可能性と人のつながり
44 公園で行う表現活動は「誰かを力づけている」(せりがや冒険遊び場:東京都町田市)
43 市民団体の力で「やりたいこと」を実現(あぐりの丘:長崎県長崎市)
42 自然の中での主体的な遊びが、学びと成長につながる(山田緑地:福岡県北九州市)
41 次世代に、そして子供たちへ、遊び場づくりのバトンをつなげたい(徳島県阿波市阿波町)
40 3公園でキャンプ まちづくりとして活用(小山総合公園、生井桜づつみ公園、城山公園:栃木県小山市)
39 科学を通じて地域の人々と研究者をつなげる(千葉県柏市)
38 北海道の公園で「やってみたい!」を実現(恵庭ふるさと公園:恵庭市)
37 土器づくりを通じて縄文文化を学ぶ(三ツ池公園:川崎市)
36 公園を地域住民の手で心地よい場所に変えていく(熊野公園:東村山市)
35 次世代のために故郷の自然環境を守り、伝えていく(亀山里山公園「みちくさ」:亀山市)
34 公園は楽しい学びの場!「サバイバルピクニック」、「地域住民による公園づくり」(都立野川公園:東京都)
33 外遊びの楽しさを伝えていく(柏崎・夢の森公園:柏崎市)
32 筑豊の自然を楽しむ会(健康の森公園 他:飯塚市)
31 自然を愛する仲間との森づくりボランティア(びわこ地球市民の森:守山市)
30 野外人形劇で、公園に広がった笑い声(水前寺江津湖公園:熊本市)
29 公園での新たな遊び「珍樹探し」(国営昭和記念公園:立川市)
28 子供たちの居場所で、寄り添い、見守り続ける(柳島公園:富士市)
27 市民とともに育て続ける公園を目指して(安満遺跡公園:高槻市)
26 砂場から広がった子供たちの笑顔(福島市内 他:福島市)
25 造園業者と子供たちがつくる 公園でのコミュニティ(京坪川河川公園(オレンジパーク):舟橋村)
24 子供と子育て世代の目線で再生されたゴーカートのある公園(桂公園:十日町市)
23 市民による、市民のための花火大会(伊勢原市総合運動公園:伊勢原市)
22 かかしで地域を活性化 海外も注目する山里(かかしの里:三好市)
21 市民の手によって「つくり続ける公園」(みなとのもり公園(神戸震災復興記念公園):神戸市)
20 下町に残る、手つかずの自然を守り、育てる(尾久の原公園:荒川区)
19 絵本、ケルナー広場を通して、子供たちの成長を見守る(ケルナー広場:高崎市)
18 生かされていることを実感 自然と一体になれるサップヨガ(国営木曽三川公園ワイルドネイチャープラザ:稲沢市)
17 震災後、市民の手によって再生された西公園(西公園:仙台市)
16 住民の心をつないだ3万個のキャンドル(大栗川公園:八王子市)
15 市民がつくり、見守る広場(朝霞の森:朝霞市)
14 満月BARで公園の非日常を楽しむ(西川緑道公園:北区)
13 わらアートで、地域に笑顔と一体感を(上堰潟公園:西蒲区)
12 再生物語を支えるボランティア組織「MEG」(七ツ洞公園:水戸市)
11 公園が図書館に変わる「敷島。本の森」(敷島公園:前橋市)
10 公園に地域の人が集う「はじっこまつり」(和田公園:杉並区和田)
09 トンボの魅力を子供たちに伝える(西岡公園:札幌市)
08 「朝市」で公園がコミュニケーションの場に(茅ヶ崎公園野球場:茅ヶ崎市)
07 「スポーツ鬼ごっこ」を通じて 子供たちの居場所づくりを実現(しらかた広場:松江市)
06 高齢者、障がい者に公園案内 ボランティア側も癒される(大泉緑地:堺市)
05 仲間と共に成長してきたみはまプレーパーク(みはまプレーパーク:千葉市)
04 地域で子供たちを育成・指導 地元の公園でイルミネーション作り(宇部市ときわ公園:宇部市)
03 公園がアートな空間に生まれ変わる日 あそびの重要性を考える「アートパーク」(松戸中央公園:松戸市)
02 子供たちにワークショップで地域貢献 公園での活動は発見の連続(松戸中央公園:松戸市)
01 自然環境は、利用しながら保全する(国営ひたち海浜公園:ひたちなか市)


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