
私は現在、フリーランスのプレイワーカー ※1として子どもの遊び場づくりに関する様々な仕事をしており、中でも「冒険遊び場づくり」と呼ばれる市民活動の領域が一番ボリュームの大きな仕事となっています。また、全国の冒険遊び場づくりの取り組みを中間支援するNPO法人日本冒険遊び場づくり協会の代表も務めております。
冒険遊び場はプレーパークとも呼ばれ、開催場所の制限をできるだけ外した上で、泥遊び、水遊び、木登り、時には焚き火など自然を感じ、子どもが遊びを手作りしやすい環境を整えて開催しています。また、子どもが自分自身のやりたいことに十分熱中して遊ぶことができるようにするため、極力大人から遊びのプログラムを提供しないという特徴があります。南は沖縄県、北は北海道まで日本全国で運営団体は約400あり、複数の冒険遊び場を運営している団体もあるため、実態は400か所以上の冒険遊び場があるということになります。2016年に行った第7回冒険遊び場づくり活動団体実態調査 ※2によると、運営主体の74.5%が市民活動グループにより、51.8%の活動が都市公園や児童遊園を使って展開されており、公園文化とは深いつながりのある取り組みとなっております。
冒険遊び場発祥は1943年のデンマークです。子どものための公園づくりをしていたソーレンセン氏の「子どもは整備された遊び場よりも、自分で環境を変化させることができ、遊びを生み出すことのできる場所に惹かれる」という観察結果をもとに、敷地内に木材やレンガ、古タイヤ、ロープ、スコップなどが置かれた第一号の「エンドラップ廃材遊び場」ができました。
日本では1975年に世田谷区経堂で大村虔一・璋子夫妻が地域の子育て仲間たちと我が子の遊び環境をより良くしたいとはじめた活動が源流になっており、1979年の国際児童年には世田谷区の記念事業として行政と市民による協働運営で、日本で初めての常設の冒険遊び場「羽根木プレーパーク」がオープンしました。
※1 子どもの遊びに関わる専門職の総称であり、欧州などでは一般名詞となっている
※2 http://bouken-asobiba.org/know/

31「公園を育てながら楽しみつくす「推しの公園育て」」 非営利型一般社団法人「みんなの公園愛護会」代表理事 椛田里佳
30「公園から始める自然観察と地域との連携」 日本大学 生物資源科学部 森林学科 教授 杉浦克明
29「すべての人々へ自然体験を」 自然体験紹介サイト「WILD MIND GO! GO!」 主宰 谷治良高
28「都市公園が持つ環境保全への役割」 札幌市豊平川さけ科学館 学芸員(農学博士)札幌ワイルドサーモンプロジェクト共同代表 有賀望
27「フォトグラファー視点から見る公園」 国営昭和記念公園秋の夜散歩 ライティングアドバイザー フォトグラファー 田島遼
26「高齢社会日本から発信する新しい公園文化」 鮎川福祉デザイン事務所 代表 埼玉県内 地域包括支援センター 介護支援専門員 (ケアマネジャー) 鮎川雄一
25「植物園の魅力を未来につなげる」 (公社)日本植物園協会 会長 水戸市植物公園 園長 西川綾子
24「アートで公園内を活性化!」 群馬県立女子大学文学部美学美術史学科准教授 アートフェスタ実行委員会代表 奥西麻由子
23「手触りランキング」 樹木医・「街の木らぼ」代表 岩谷美苗
22「和菓子にみる植物のデザイン」 虎屋文庫 河上可央理
21「日本庭園と文様」 装幀家 熊谷博人
20「インクルーシブな公園づくり」 倉敷芸術科学大学 芸術学部 教授、みーんなの公園プロジェクト代表
19「世田谷美術館―公園の中の美術館」 世田谷美術館学芸部 普及担当マネージャー 東谷千恵子
18「ニュータウンの森のなかまたち」 ごもくやさん 中田一真
17「地域を育む公園文化~子育てと公園緑地~」 東京都建設局 東部公園緑地事務所 工事課長 竹内智子
16「公園標識の多言語整備について」 江戸川大学国立公園研究所 客員教授 親泊素子
15「環境教育:遊びから始まる本当の学び」 すぎなみPW+ 関隆嗣
14「青空のもとで子どもたちに本の魅力をアピール」上野の森親子ブックフェスタ運営委員会(子どもの読書推進会議、日本児童図書出版協会、一般財団法人出版文化産業振興財団)
13「関係性を構築する場として「冒険遊び場づくり」という実践」 NPO法人日本冒険遊び場づくり協会 代表 関戸博樹
12「植物園・水族館と学ぶ地域自然の恵み」 福山大学生命工学部海洋生物科学科 教授 高田浩二
11「海外の公園と文化、そして都市」 株式会社西田正徳ランドスケープ・デザイン・アトリエ 代表 西田正徳
10「都市公園の新たな役割〜生物多様性の創出〜」 千葉大学大学院園芸学研究科 准教授 野村昌史
09「日本の伝統園芸文化」 東京都市大学環境学部 客員教授 加藤真司
08「リガーデンで庭の魅力を再発見」 (一社)日本造園組合連合会 理事・事務局長 井上花子
07「七ツ洞公園再生の仕掛け」 筑波大学芸術系 教授 鈴木雅和
06「ランドスケープ遺産の意義」 千葉大学名誉教授 赤坂信
05「公園文化を育てるのはお上に対する反骨精神?」 森本千尋
04「公園のスピリチュアル」 東京農業大学名誉教授・元学長 進士五十八
03「遺跡は保存、利活用、地域に還元してこそ意味をもつ~公園でそれを実現させたい~」 学校法人旭学園 理事長 高島忠平
02「公園市民力と雑木林」 一般社団法人日本樹木医会 会長 椎名豊勝
01「これからの公園と文化」 一般財団法人公園財団 理事長 蓑茂壽太郎