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きれいな青いアジサイを買って庭に植えたのですが、いつの間にか紫色になってしまいました。なぜですか?

アジサイの多くは、土が酸性であれば「青色」になり、中性~弱アルカリ性であれば「ピンク色」になるといわれています。そのため、青い品種のアジサイを中性~弱アルカリ性の土に植えると、紫色に変化してしまいます。

それは、土中のアルミニウムが影響しているといわれています。酸性の土壌では土中のアルミニウムが水分に溶けやすいので植物の根からアルミニウムが吸収され、アジサイの細胞内のアントシアニン色素(※)等に作用して青くなります。アルカリ性ではアルミニウムが溶けず吸収されないため青色が発色せずに、アントシアニン色素の本来の色である赤みを帯びるようです。

土を酸性にしたいときは、酸度無調整ピートモスなどを土に混ぜて調整するとよいでしょう。また、肥料はカリ分の多いものがよく、リン酸分が多い肥料は施さないようにしましょう。

アジサイは別名「七変化」とも呼ばれています。同じ場所にあっても白、赤、紫、青と多様な色合いを見せてくれるアジサイの群生はとても美しいものです。変化に富んだ豊かな花のグラデーションを存分に楽しめるのもアジサイの魅力のひとつではないでしょうか。

紫がかったアジサイ

紫がかったアジサイ



アントシアニンは、橙赤、赤、紫、青、水色と幅広い花色をもたらす色素です。アジサイで青を発色させるためには、

①アントシアニンがある
②補助色素(助色素:無色の有機酸の一種)がある
③アルミニウムを根から吸収できる

という3条件が少なくとも必要といわれています。きれいな青いアジサイが欲しい場合は、青色になる性質を持った花をまずは選ぶ必要があります。もし手持ちのピンク色のアジサイを青色にしようとして、土壌を酸性に変えたとしても、青色になるとは限りません。補助色素を持っていないか十分でない、または持っていても働きが阻害されるなど正常に機能しない場合は、ピンクのままか紫となり、きれいな青にはならないようです。また、白色のアジサイにはアントシアニン色素そのものがないようです。品種や土壌等の環境によって微妙に異なるアジサイの色に関わる複雑なメカニズムは、まだ十分には分かっていないところがあります。



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