石坂産業株式会社
三富今昔村（埼玉県入間郡三芳町）
埼玉県入間郡三芳町にある三富今昔村(さんとめこんじゃくむら)は、建設系産業廃棄物中間処理を行う、石坂産業株式会社が運営するサスティナブルフィールドです。石坂産業株式会社の所有する総敷地面積の約8割が里山となっており 広さは東京ドーム４.５個分にもなります。
訪れた人を迎える“くぬぎの森交流プラザ”
三富今昔村は、テーマごとに8つのエリアで構成されています。例えば「結」のエリアでは、自然に囲まれて元気に体を動かせるアスレチックが、「集」のエリアには名物のミニSL/ミニ新幹線「やまゆり鉄道」などがあり、子どもたちに人気スポットとなっています。
また、「陽」のエリアにある「10000の丘」は、かつて10,000トンの不法投棄があった場所で、それらをすべて片付け、様々なハーブを植栽し、再生した場所です。
三富今昔村は、埼玉県で唯一の「体験の機会の場」の認定を受けたフィールドで、次世代に向けた、さまざまな“サスティナブル”に取り組んでいます。
■「つぎの暮らしをつくる」ヒントを持ち帰ってもらう
自然豊かな里山の中で、環境に関する本や、江戸時代に開拓されて以来、落葉堆肥農法が受け継がれてきた三富の歴史を伝える紙芝居の読み聞かせを行うなど、次世代を担う子どもたちに向けたイベントを実施してます。子どもたちは、開放的な空間でリラックスしているためか、普段よりも集中して聞いてくれるようです。
また、「光」エリアにあるSANTOMEポートリーガーデンでは、アニマルウェルフェアに配慮した環境でのびのびと育った鶏を観察したり、うみたて卵を収穫し、命をいただく事など、自然と人の共生と循環を五感を使い学び体験するイベントを実施しています。食育を体感する中で、知識や選択する力を養えるプログラムを開催し、食について考えるきっかけを提供しています。
絵本や紙芝居から自然や歴史について考える
鶏を間近で観察できる「SANTOMEポートリーガーデン」
■「ゴミで終わらない」リサイクルプラントからサスティナブルフィールドへ
三富今昔村には個性的なオブジェが配置されています。
例えば「風」のエリアにおかれたジャンクアート。 再資源化施設に運ばれてきた廃材からつくられたアート作品です。一度役割を終えた廃材に新しい命を吹き込んだことから、死んでも再び蘇って永遠の時を生きるとされている「火の鳥」と名付けられています。
廃材で作られたアート作品「火の鳥」
また、自然や環境にやさしい商品をセレクト販売しているエシカルショップ「オークリーフ」は、廃棄物となってしまった海上コンテナを再利用したものです。他にも、駐車場の砕石は、廃コンクリートプラントでリサイクルされたものを活用しています。
裸足で歩く「アーシング」では、竹やウッドチップ、もみがらや落ち葉などを使っています。これらの素材の一部は、リサイクルプラントから再資源化したものを活用しています。このように、一度ごみとして捨てられたものを、様々な形で蘇らせるリジェネレーションにより、魅力あるフィールドづくりに取り組んでいます。
村内ショップは海上コンテナを再利用
裸足で直接地面に触れ、大地とつながる「アーシング」
来村者の多くは、「三富今昔村」が産業廃棄物処理事業者が運営しているとは気づきません。
石坂産業株式会社では、 「三富今昔村」とあわせた再資源化施設の見学コースを設けています。
再資源化施設内のようす
この自然あふれる豊かなフィールドが、私たちのスローガン「自然と美しく生きる」への共感につながるきっかけとなればと考えています。
（2023年2月掲載）
石坂産業株式会社
三富今昔村
