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性的マイノリティへ配慮した公園へ
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団体名

兵庫県明石市

場所

石ケ谷公園

内容

石ケ谷公園の「あそびの丘」のトイレリニューアルに伴い、公園の設置者である兵庫県明石市は市民の意向を反映するため、利用者の投票によってデザインを決めることにしました。デザインは配色が異なる5種を案として、2021年7月17日から約2週間、同公園内に提示し、投票箱を設置しました。

 

 

開票の結果、男性用が淡い青、女性用が淡い赤の外壁塗装とする案が最多となったため、その案を採用すると公表したところ、市民から「『男性が青、女性が赤』という決めつけは性的マイノリティへの配慮が足らない」「市は性的マイノリティがくらしよいまちづくり※1と言いながら、過去の固定観念にとらわれている」という意見が寄せられました。

 

 

これを受け、公園担当者は、市のSDGS推進室などの意見を伺いながら協議を行い、投票で僅差で次点だった「外壁全体を茶色で統一した」案に変更するとともにピクトグラム等で男女トイレの入り間違いを防ぐ工夫を取り入れました。

 

同公園に設置した投票箱には、約750人の公園利用者が投票した

 

※1 明石市では、LGBTQ+のカップルをパートナーとして認定するパートナーシップ・ファミリーシップ制度を取り入れています

効果

赤と青といった性別を意図する2色に色分けすることが、男女の役割を無意識に決めつけることにつながり得るとの認識のもと、トイレの外壁全体を同じ色にしたことで、「5.ジェンダー平等を実現しよう」の一助となっています。

 

また、トランスジェンダーをはじめとして、「男性が青、女性が赤」というジェンダーの固定概念の押し付けに嫌な思いをする人にとっても、公園のトイレが使いやすいものになっています。年齢、性別に関わりなくすべての人の社会的平等を実現する一助となり、「10.人や国の不平等をなくそう」に寄与しています。

 

さらに、トイレのデザインの決定過程において、公園管理者の考えだけでなく、利用者からの意見を聞く投票、更に市民から寄せられた意見に対して市の他部署からの意見をきいたり、協議するなどの取り組みを行いました。市と市民のパートナーシップによって、より良い公園づくりを行っており、「17パートナーシップで目標を達成しよう」のゴールに対して大きな役割を果たしています。

 

2022年3月より供用開始されたトイレ

2022年3月より供用開始されたトイレ

(2022年5月掲載)

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