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第5回 仲間と共に成長してきたみはまプレーパーク

公園をより楽しく、有効につかってもらうために、公園との関わりの深い方々への取材を通して、皆さまに役立つ情報をお届けいたします。

◆第5回は、「みはまプレーパーク」代表の田口晴三さんのインタビューです。田口さんはマンションが立ち並ぶ地域で、子どもが子どもらしく遊べる場所を作りたいという思いから、プレーパークを立ち上げました。現在は千葉市の「身近な公園のパークマネジメント」モデル団体として、第3火曜日と第4日曜日の月2回、プレーパークと公園の清掃・除草・低木剪定等の維持管理作業と共に、年に1回のフリーマーケットや飲食店などの出店イベント「みはまマルシェ」を開催しています(第3回みはまマルシェは2015年3月28日(土)開催予定です)。

プレーパークとは、公園のスペースを使った“遊び場”のことで、どろんこや水遊び、木のぼり、木材やロープなどの道具を使って好きな遊びをする場所です。プレーパークには、プレーリーダーと呼ばれる大人が子ども目線に立って、子どもの遊び心を刺激し、「やってみたい!」を実現します。

作りたいという思いを実現

今から数年前、次女が通っていた保育サークルの活動で訪れた「子どもたちの森公園」(千葉市若葉区)で、「プレーパーク」の存在を知りました。そこでは子どもたちが自然環境の中、火を使ったり木登りをしたり、泥んこになってイキイキとした表情で、のびのびと遊んでいました。私は子どもの足でも行ける地元の公園にプレーパークを作りたいと思い、日本のプレーパーク第1号である羽根木プレーパーク(東京都世田谷区・羽根木公園)で、プレーリーダーをしている天野さんの講演会に参加して「どうすればプレーパークが作れますか」と質問しました。天野さんは「場所(公園)と仲間がいれば大丈夫。とにかく行動を起こすことです。行政との連絡や書類申請など、いろいろ問題や悩みが出てきたらその都度、分かる人に聞けば解決できます。そして大事なことは、その相談した人たちと仲良くなること。その人たちも仲間となり、今後さまざまな問題がクリアできますよ」という心強い言葉をいただき、俄然やる気が出てきました。

早速、市役所へ手続き(公園利用届)を済ませて行動を起こしました。

千葉市の担当者からの紹介で、「子どもたちの森公園」の「わかばの会」に所属しているプレーリーダーの余語征和さん(以下マサさん)が、道具の準備から進め方などを教えてくれました。マサさんには、その後もプレーリーダーとしてお世話になっています。

プレーリーダー以外のスタッフは皆ボランティアで、ママ友、マンション住人仲間などが集まり2009年6月、みはまプレーパークは「北磯辺第4公園」(千葉市美浜区)で、活動を開始しました。活動日は、当初は月に1回、第4日曜日でした。メンバーは、代表の私のほかに会計やブログ担当など約10人。マサさんが子どもたちに木工を教えたり、ハンモックやぶらんこを木に吊るし、子どもたちが生き生きと遊べるような工夫をこらしました。

パークマネジメント団体となる

パークマネジメントは、地域の住民と市が協働しながら公園の管理・運営を行うもので、地域住民にとって使いやすい公園づくりをするための制度として市が検討を進めているものです。清掃等の他に、お祭りやフリーマーケット等のイベントもできると伺い、二つ返事で引き受けました。

私たちは千葉市公園管理課の方たちと公園の将来像や、私達みはまプレーパークと千葉市の役割分担等について話し合いを重ね、2013年3月、これまでの清掃団体から千葉市との協働によって公園の管理運営を行う「みはまプレーパーク」として、プレーパークと公園の清掃、除草、低木の剪定等の維持管理を実施することになりました。

パークマネジメント団体となってはじめに千葉市の剪定講習会に参加し、植栽の維持管理に必要な技術指導を受けました。剪定バサミや刈込みバサミを手にすることすら初めてでしたが、今では低木の剪定・刈込みは、楽しんで取り組んでいる活動のひとつです。生い茂った木を切ることによって、公園内の見通しがよくなり、防犯対策にもつながります。何よりも活動する私たちの気持ちが爽快になり達成感が味わえます。見通しが良くなり、外からも公園がよく見渡せますので、私たちの活動も地域の人たちに見て知ってもらえるようになったと思います。

地域の人の手によって充実していく公園 

みはまプレーパークは、立ち上げ当初から自治会をはじめ地域の方々に助けてもらいながら活動を続けてきました。特に、自治会のメンバーには、器用な方、人脈が広い方などがいて、公園が使いやすくなるよう階段を手作りしてくれたり、小学校にプレーパークのチラシを配布してくれたり、防犯対策や環境整備などについてのアドバイスをくれます。

維持管理活動には、自治会のメンバーを含め、多くの地域の方がボランティアとして参加してくれます。私たちが木の剪定や花に水やりをしていると、通りがかりの人が「大変ですね」「ごくろうさま」と声を掛けて下さることもあります。たまたま幕張から散歩に来ていた男性が私たちの活動を知り、毎回手伝いに来てくれるようになるなど、プレーパークの活動によってさまざまな人との出会いがあります。

また、2013年からは、公園の蚊の対策にも取り組んでいます。ボウフラを阻止するための措置として、園内の排水溝の蓋に網をかぶせ、隙間を木材でふさぎました。プロの業者のようなことは出来ませんが、アイデアを出し合って、公園が使いやすくなるよう、整備しています。

子どもの職業体験の場にもなるマルシェ

パークマネジメント団体に登録後、かねてからやりたいと思っていたイベント「マルシェ」を開催することになりました。
マルシェは、地域住民によるフリーマーケットや飲食店を出店し、活気あふれるまちづくりを目指す青空市場です。
2013年3月、第1回「みはまマルシェ」(以下、マルシェ)を開催しました。

マルシェは出店料(300円、2015年から500円)を支払えばどなたでも出店できます。出店料は、公園の花壇に植える花苗代にあてるなど、活動に必要な経費として使っています。

マルシェの内容は、幼稚園のバザーのようなものから、大人が楽しめる本格的な手芸雑貨やビーズアクセサリーなど、飲食ではケーキやかき氷、餅つき、カレーライスなど約30~40店が出店しました。マルシェにかかわる地域の皆さんで看板やチラシを作る、すべてが手作りのイベントです。

マルシェでは、「こどもハローワーク」という職業体験の場を作りました。子どもは仕事をすることによって、マルシェで使える金券がもらえます。幼稚園から小学生が中心に集まり、呼び込みや販売などの接客、チラシ配り、商品のパック詰めなど子どもたちは皆、一生懸命に働いてくれます。

第1回目のマルシェは子どもから大人まで楽しめるイベントとなりました。当日、マルシェの様子を見に来てくれた市の担当者から「大成功ですね」と、いっしょに喜んでもらえたのが何よりもうれしかったです。

昨年、第2回みはまマルシェ(2014年3月)は、スタート時間の10時前から続々と親子連れが集まってきました。1回目の経験を生かし、より充実した内容となりました。とくに「こどもハローワーク」では、一生懸命に働く子どもたちの姿に大人たちが感動する場面が数多く見られました。

第3回のマルシェは3月28日(土)開催予定です。

今年の「こどもハローワーク」は、子どもたちに少し踏み込んだ仕事を任せるような企画を考えています。多くの方にご参加いただきたいと思っています。

多くの人にプレ―パークを知ってもらいたい

私たちはボランティアですが、仲間たちみんなが楽しんで活動していることが自慢でもあります。木の剪定や低木の刈込みなどの公園の整備から、落ち葉を燃やして作る焼き芋、竹馬やハンモックでの遊び、まきストーブの火の起こし方など、大人になって初めて体験することばかりで、活動そのものが楽しいからです。

今、活動している仲間たちは、子育てを終えた年代であると同時に子育てのベテラン揃いです。清掃活動にお孫さんを連れてくる人もいます。みはまプレーパークは私たちにとってはライフワークとなっていますので、子どもたちが成長しても私たちの楽しみのために活動を継続させたいと思っています。

今後の抱負は、みはまプレーパークを常設のプレーパークにしたいということです。それにはプレーリーダーを増やすなど、さまざまな問題がありますが、実現を目指したいと思っています。
また、私たちの夢は、プレーリーダーのマサさんを主役にした映画を作ることです。多くの人にプレーパークの素晴らしさと、子どもたちのヒーロー的な存在であるプレーリーダーという職業を知ってもらいたいです。

■関連サイト・関連情報
みはまプレーパーク:http://mihamaplaypark.blog.fc2.com/
千葉市:http://www.city.chiba.jp/toshi/koenryokuchi/kanri/parkm.html

日本冒険遊び場づくり協会:
http://www.ipa-japan.org/asobiba/modules/asobiba0/index.php?id=1

千葉市 子どもたちの森公園:    http://www.city.chiba.jp/toshi/koenryokuchi/ryokusei/kodomotachinomorikouen.html

※文中に出てくる所属、肩書等は、取材時のものです。2015年2月掲載

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過去記事一覧
21 市民の手によって「つくり続ける公園」
20 下町に残る、手つかずの自然を守り、育てる
19 絵本、ケルナー広場を通して、子供たちの成長を見守る
18 生かされていることを実感 自然と一体になれるサップヨガ
17 震災後、市民の手によって再生された西公園
16 住民の心をつないだ3万個のキャンドル
15 市民がつくり、見守る広場
14 満月BARで公園の非日常を楽しむ
13 わらアートで、地域に笑顔と一体感を
12 再生物語を支えるボランティア組織「MEG」
11 公園が図書館に変わる「敷島。本の森」
10 公園に地域の人が集う「はじっこまつり」
09 トンボの魅力を子供たちに伝える
08 「朝市」で公園がコミュニケーションの場に
07 「スポーツ鬼ごっこ」を通じて 子供たちの居場所づくりを実現
06 高齢者、障がい者に公園案内 ボランティア側も癒される
05 仲間と共に成長してきたみはまプレーパーク
04 地域で子供たちを育成・指導 地元の公園でイルミネーション作り
03 公園がアートな空間に生まれ変わる日 あそびの重要性を考える「アートパーク」
02 子供たちにワークショップで地域貢献 公園での活動は発見の連続
01 自然環境は、利用しながら保全する


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